体調が悪いときの食事(1)発熱

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2023/12/18

出典:まいにちスクスク[放送日]2023/12/15[再放送]2023/12/18

熱があったり、食欲がなかったり。子どもの体調が悪いとき、何を食べさせればいいのでしょうか。また、食べさせないほうがいいものはあるのでしょうか。病気のときの食事にくわしい、細田明美さん(管理栄養士)に教えてもらいます。
今回は、熱を出したときの食事です。

講師:
細田明美(東京医療保健大学 講師/管理栄養士)

医療監修:草川功(聖路加国際病院 小児科 医長)

発熱のときのポイント

熱が高く具合が悪いときは、まず水分を補給し、食欲がないのであれば無理に食べさせないようにします。食欲が出てきたら、子どもが喜ぶ食べ物をあげてもいいですね。甘いものなどを、少し食べるだけでも元気になることがあります。

注意したいのは脱水症状です。水、麦茶、イオン飲料などを、こまめに飲ませましょう。

発熱によってビタミンやミネラルが失われ、体力も消耗しています。まずは、水分と栄養が補給できて、消化しやすいスープなどを与えていくといいですね。

野菜スープ

たっぷりの野菜を煮出したスープは、ビタミンやミネラルも補給できます。

<材料(作りやすい分量)>

600ml
野菜
150〜200g

※じゃがいも・にんじん・たまねぎ・かぶ・大根・キャベツなど、家にある野菜で構いません。

<作り方>

野菜の皮をむいて、ざく切りにします。薄く切って煮ると、早くやわらかくなります。

野菜と水を火にかけ、煮立ったら中~弱火にします。15~20分ほど、野菜がやわらかくなるまで煮ます。

スープをこして、野菜と分けます。

まだ食べられないうちは、スープの上澄みを飲ませます。

少し食べられるようになってきたら、やわらかくなった野菜をすりつぶして、ペースト状にしたものを食べさせましょう。すりつぶすときにスープを足したり、牛乳や豆乳を加えてポタージュスープにしたり、おかゆに混ぜたりしてもいいですね。

固形のものが食べられるようになってきたら、消化しやすいおかゆやうどんなどの炭水化物でエネルギーを補給してください。

にんじんリゾット

おかゆにビタミンをプラスした、にんじんリゾットです。

にんじんライス

まず、基本となる「にんじんライス」を作ります。

<材料(作りやすい分量)>

2合
適量
にんじん(皮付き)
中2/3〜1本
顆粒(かりゅう)スープのもと
スティック1袋(4.5g)
有塩バター
10g

<作り方>

にんじんをよく洗って、皮付きのまますりおろします。
バターは4~5mm角に切っておきます。

炊飯器に、米・水・すりおろしたにんじん・スープのもとを入れます。
※水は釜の目盛り(2合)を目安に、水加減を調整しましょう。

バターを入れて、軽く混ぜてから炊いてください。
バターで風味とコクが出ます。にんじんに含まれるビタミンAは油との相性がよく、吸収もよくなります。

炊き上がったら、よく混ぜ合わせてできあがりです。

アレンジ・レシピ

炊き上がったごはんに、しらすやサクラエビを加えてざっくり混ぜ、塩で味を調整したら、大人もおいしく食べられる栄養満点にんじんライスになります。

にんじんリゾット

にんじんライスを取り分けて、リゾットを作ります。

<材料(子ども1人分)>

にんじんライス
30g
水(または野菜スープ)
80ml
パルメザンチーズ
適量

<作り方>

にんじんライスと水(または野菜スープ)を火にかけます。

煮立ったら、弱火にして5分ほど煮ます。

火を止めて、チーズを振り入れ、よく混ぜ合わせたらできあがりです。

食欲がでてきたら、リゾットに卵・ささみ・しらす・豆腐などのたんぱく質をプラスして、徐々にいつものごはんに戻していきましょう。

バナナシャーベットと手作り豆腐アイス

もし、なかなか食欲が戻らないときは、冷たくてほんのり甘いアイスがおすすめです。甘いものを少し食べるだけで、元気になることもあります。

手作り豆腐アイス

<材料(作りやすい分量)>

絹ごし豆腐
150g
砂糖
小さじ1

※子どもが1歳以上であれば、砂糖の代わりにハチミツを使っても大丈夫です。

<作り方>

豆腐と砂糖を、ゴムべらなどでよく混ぜ合わせます。
※ミキサーなどを使うとラクに混ぜることができます。

容器に流し入れ、冷凍庫で1時間ほど冷やします。
あまり長時間固めるとカチカチになってしまうので、固まる前に一度混ぜておきましょう。食べやすくなりますよ。

これで、できあがりです。

バナナシャーベット

豆腐アイスにバナナと牛乳を加えてシャーベットを作ってみましょう。

<材料(作りやすい分量)>

絹ごし豆腐
150g
砂糖
小さじ1
バナナ
1本
牛乳
100ml

※子どもが1歳以上であれば、砂糖の代わりにハチミツを使っても大丈夫です。

<作り方>

バナナをフォークなどでつぶし、豆腐と砂糖を加え、ゴムべらなどでよく混ぜ合わせます。

牛乳を加えて、さらに混ぜ合わせ、なめらかにしましょう。

容器に流し入れ、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めたらできあがりです。

アレンジ・レシピ

牛乳の代わりに豆乳、粉ミルク、ヨーグルトを使うのもいいですね。粉ミルクや調整豆乳は甘味があるので、砂糖の量を調節しましょう。いちごやキウイフルーツなどの果物を使ってもおいしくできます。子どもの好きな味にアレンジしてみてください。


まいにちスクスク「体調が悪いときの食事」の番組記事

まいにちスクスク
 
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