ひとりっ子の親が気をつけることは?

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2021/10/23

出典:すくすく子育て[放送日]2021/10/23[再放送]2021/10/30

息子はひとりっ子で、きょうだいがいないのでコミュニケーションの部分が少し心配で、親としてどのように接するのがいいのか悩んでいます。夫も私もきょうだいがいて、ひとりっ子がどういうものなのか、わからないんです。例えば、家の中だと、いつも親と遊ぶことになりますが、息子の指示に親がやってあげるという感じで、これでよいのだろうかと感じています。ひとりっ子の親は、どんなところに気をつけたらいいでしょうか。
(お子さん2歳10か月のママ)

過干渉とおせっかいに注意

回答:遠藤利彦さん 

親が熱心になると、つい「あれもこれもやってあげないといけない」「特別なことをたくさんするべきではないか」と考えがちです。そうすると、子どものやることを先回りしてしまうことが多くなり、それが子どもの当たり前になってしまう。先回りし過ぎると、子どもが受け身になってしまうこともあるわけです。子どもへの過干渉やおせっかいに、少し注意しておきましょう。

パパ・ママが好きなことをしている姿をみせる

回答:遠藤利彦さん

親自身が、好きなことや楽しめることを、子どもにしっかり示してもいいのではないでしょうか。テレビを見て思い切り笑ったり、趣味にふけって楽しむ姿を見せたりすると、子どもが親に興味・関心を持つようになると思います。

ひとりの人間として子どもと関わる

回答:遠藤利彦さん

「親として」という言葉がありましたが、ときには親子としてではなく、人間同士として関わるのもよいでしょう。ひとりの人間として、子どもと関わることも大切です。

「子どものための夫婦」になりすぎない

回答:柴田愛子さん

親は、子どもが生まれたとたんに、子どもがかわいくて「育てなくちゃ」と思い、子どものための夫婦になりがちです。だけど、本来は夫婦があって子どもが生まれたのだから、夫婦のペースを大事にしてもいいと思います。

親も素の自分を出して

回答:柴田愛子さん

きょうだいがいないとコミュニケーションできないわけではありません。親も子もみんな人です。あまり子ども中心にならずに、人として関わっていけばいいと思います。親が子どもを気にかけすぎると、子どもから見て、親がどういう人なのか分かりにくくなってしまいます。親も素の自分を出していれば、子どもは「パパはこのテレビが好きなのね」「ママはこれをすると怖い」「ママはパパがいると態度が変わる」といったことを学んでいきます。それが、コミュニケーションになると思いますよ。

家族で「わがまま」を出しながら折り合いをつける

回答:柴田愛子さん

家族の誰かが不自然だったり、誰かの負担にならないほうがいいですね。親も子も、家族みんなが自分のわがままを出しながら折り合いをつける。「パパはこういう人だから」「息子はああいう人だから」と引き受け合えるのが、家族ではないでしょうか。やりたくないことがあったら、親も「今はやりたくない」と言ってもいいと思います。ひとりでも居心地が悪かったら、無理がきてしまうと思いますよ。

ここで、たくさんのひとりっ子を見守ってきた柴田さんに「ひとりっ子のストレス」について伺いました。

ひとりっ子のモヤモヤを解放する工夫を

コメント:柴田愛子さん

保育園で、ひとりっ子がとても多い年がありました。そのうちの1人が、「ここ(胸)がモヤモヤしたまま帰ったときに、みんなはきょうだいけんかをすればなくなるでしょ。僕はひとりっ子だから、モヤモヤをどうしていいかわからない」と言ったんです。そこで、ひとりっ子たちに、「みんなはどうしてるの?」と聞いたら、ほとんどの子が「ママをぶつ、蹴る」だったんです。

モヤモヤを解放することは、とても大事だと思います。子どもが親をぶったり蹴ったりしても、「嫌な子になってしまった」と思わないでほしい。もし親が元気なら、「おいで、相撲しよう!」と取っ組み合いをしてもいい。それがだめなら、逃げてもいいと思います。

例えば、園では、布団を巻いて「たたいていいよ!」と差し出したりします。いろいろなものを思い切り投げるのも気分が軽くなるので、お手玉のように危なくないものを渡しています。「くそー!」と感情を吐き出しながら投げる方法もあるんです。モヤモヤは一時のことですが、それを出さないと内面が浄化されません。モヤモヤを解放するために、いろいろな工夫をしてみてください。

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