子どもの運動量が減った。体力への影響は?

クリップ
クリップ

2020/08/29

出典:すくすく子育て[放送日]2020/08/29[再放送]2020/09/05

3歳の息子は、保育園が登園自粛になってから、運動量が減りました。友だちと一緒に遊んだり、力いっぱい動き回ることがなくなりました。人が少ない時間帯で散歩をしたり、家の中でも体を動かすような工夫をしていますが、以前と比べると動いていないと思います。今では、近くの公園まで歩くことも嫌がるようになり、運動不足で体力が落ちたのではないかと心配です。
(3歳3か月・1歳3か月 男の子のママ)

外で運動できない影響は、年齢によって違う

回答:草川功さん

外で運動できないときの影響は、子どもの年齢によって違いがあります。1歳ぐらいまでは、ハイハイ、つかまり立ち、伝え歩きなどができる程度なので、基本的に家の中で十分な運動ができます。2歳ぐらいまでは、歩き始めてもまだよちよち歩きなので、家の中でも外でも、大きな違いはありません。



でも、3〜4歳になると、走ったり、跳んだりできるようになり、家の中だけの運動では運動量を確保することが難しくなります。このくらいの年齢になってきたら、気をつけたほうがよいかもしれません。公園でしっかりと運動しなくても、散歩だけでもよいと思います。少しでも、外に出る機会を作ることが大事です。
家の中で、親ができることはありますか?

生活のリズムを整えることが基本

回答:草川功さん

子どもは、毎日、成長・発達を続けています。成長・発達をしっかりと促進してあげるために、まずは生活のリズムを整えることが大切です。いつもと違う生活をしていると、どうしても楽ができるほうに寄っていってしまいます。食べる・寝る・排せつする、を基本に整えていきましょう。
生活のリズムを整えて、成長・発達という土台をしっかり持つことで、体力もついてくると思います。
生活のリズムを整えるには、どうしたらいい?

「セロトニン」を意識する

回答:野井真吾さん

生活のリズムを整えるために、「セロトニン」を意識してみましょう。セロトニンは、脳内で働く神経伝達物質で、“元気のもと”だと考えてください。よく知られている働きは、イライラや緊張を和らげる精神安定作用です。おなかや背中、足腰の筋肉などに働きかけ、正しい姿勢を保つことにもつながっています。



セロトニンのもうひとつの働きが、夜の寝つきに関係しています。昼間、元気のもととして働くセロトニンは、夜になり暗闇を感じると、眠りのもととなるメラトニンという物質に変化します。日中に多くのセロトニンが分泌されると、夜の寝つきがよくなり、早寝・早起きにつながるのです。

太陽の光を浴びる・運動する

回答:野井真吾さん

このセロトニンの分泌を促すためのポイントが、「太陽の光を浴びる」と「運動」です。外で遊ぶことは、セロトニンの分泌につながるんです。これらを意識すると、生活のリズムが整ってくると思います。
いつも外遊びに行くのは大変ですが、家の中でもできることはあります。例えば、できるだけ太陽を浴びることができる室内の場所、例えば窓側で過ごすだけでもかなり違うと思います。

運動不足で急な体重増加!? どうしたらいい?

思うように体を動かして遊べない… 子どもの心への影響は?

PR

×     閉じる