体を十分に動かす機会を作ってあげられない… どうすればいい?

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2023/07/01

出典:すくすく子育て[放送日]2023/07/01[再放送]2023/07/06

ふたごの子どもたち(2歳11か月)の足の筋力やバランス能力が気になっています。よく転んでしまうんです。本当は、頻繁に公園に連れ出して運動させてあげたいのですが、親ひとりのときは、それぞれで遊ぶ子どもたちを見きれないので難しいと感じています。3人目が生まれてからは、ほとんど家にいるような状況で、子どもたちの体力不足が心配になっています。
そのため、家の中でお馬さんごっこをしたり、親の腹筋をまねして遊んだり、遊びながら体を動かすことをしています。ただ、今の運動は十分ではないと感じています。また、子どもたちがやりたいように楽しく遊ぶというより、大人がやっていることに参加させている感じなので、幼児期に必要な運動ができているのか心配です。
(お子さん2歳11か月のふたご・0歳のパパ・ママ)
すくすくファミリー(お子さん6歳・1歳のママ)

子どもたちに年齢差があるので 2人一緒に遊びに行くのが難しいです。弟に手がかかるため、兄に十分な外遊びの機会を与えられていません。
鈴木あきえさん(MC)

子どもが2歳差でも、やりたいことや体力・能力がそれぞれ違うので、親ひとりで公園に連れて行くのは大変だと思います。もっと年齢差があると、それ以上に大変ですよね。外遊びが大事だとわかっていても、産後やつわりのときなどで連れて行けない人もいますよね。


―― 松本さんは、家で特別なレッスンなどをしていますか?

「おうち教室」で体力づくりをする

松本薫さん

家では、私が「ママちゃん先生」という先生になって体操を教える「おうち教室」をしています。子どもはまねをすることが大好きなので、「自分がやってる動きをまねてもらおう」と思ったんです。



まず、「ママちゃん先生の体操教室、やる人?」って呼びかけると、子どもたちは「はーい!」と元気よく答えてくれます。そこからスタートです。



基本的に私の動きを、子どもたちにまねをしてもらいます。例えば、床に貼ったテープを橋に見立てて「一本橋を渡ります! 後ろからまねしてついてきてください」と声をかけるんです。



ほかにも、壁をタッチしながら行ったり来たりしたり、ジャンプしながら回ったり、いろんなことをまねしながら運動するわけです。子どもたちは、笑い声をあげながら、楽しそうにまねしてくれます。ときどき、子どもが「先生やりたい!」と言うので、先生になってもらうこともあります。


―― 野井さん、外出できないときは、明るいうちにカーテンを開けておうちで運動するのはどうですか?

外遊びができないときは、室内でも光を感じる場所で

回答:野井真吾さん

いいと思います。雨の日も外出できませんよね。太陽の光が大事なので、昼間はできるだけ光にあたるようにします。日当たりのいい部屋がいいですね。体で昼間を感じることがポイントです。光を感じることで、セロトニンが分泌され、それがメラトニンの分泌につがり、寝つきをよくし、早寝早起き、生活リズムが整うことにつながります。

“ママちゃん先生”松本薫の「おうち教室」

松本薫さんの「おうち教室」。家の中でもできる体力づくりを教えてもらいました。

初級編 リズムジャンプ


※2歳くらいから

初級編は「リズムジャンプ」です。親子でやってみましょう。
手拍子とともに、「いち、にっ、さ~ん!」と数えながらジャンプします。

「いち、にっ」は、小さなジャンプで。

そして、「さ~ん!」で、大きなジャンプをします。

小さい動きから大きい動きをするのは、意外と難しいものです。「さ~ん」で、全身を使って大きく開くところがポイントです。小さな子は、小さなジャンプだけでいいので、手拍子しながらピョン・ピョン・ピョンとジャンプしてみましょう。

中級編 片足立ち

 
※2歳くらいから

中級編は、バランス感覚を養う「片足立ち」です。子どもたちに動きを見せて、まねてもらいましょう。「♪まねっこドンドン」など、うたを歌いながらするとたのしいですよ。

まずは、片足立ちになって、両手を大きく広げる「フラミンゴ」です。この姿勢をキープします。

そこから、上半身を前に傾け、脚を後ろに上げて「飛行機」になります。バランス感覚が養われます。

上級編 どうぶつのまねっこ


※2歳くらいから

最後は上級編、どうぶつのまねっこです。

動物は、いろいろな動きをしていますが、その中でも大事なのが股関節です。パパ・ママも一緒に、股関節を動かして、体全体を動かしましょう。片足立ちと同じように、「♪まねっこドンドン」など、うたを歌いながらするとたのしいですよ。

まずは「トカゲ」のまねっこです。腹ばいになって、腕と脚を左右交互に大きく動かしながら前進します。
前進できたら、後ろにも進んでみましょう。後ろに進むほうが難しいですよ。

次は、難易度が上がります。おなかを床につけずに進む「ワニ」のまねっこです。4歳ぐらいからできるようになってきます。
体のバランス、腹筋、腕と脚の筋力、股関節の動きが必要になります。前進できたら、後ろにも進んでみましょう。腕と脚の動きがバラバラになりがちですが、たのしむことができればOKです。親子一緒に、無理のない範囲で行ってください。



―― 野井さん、この「おうち教室」は、子どもの体力づくりとしていかがですか?

ワクワク・ドキドキが非日常を作り出す

野井真吾さん

子どもたちが喜んで何かをするためには、ワクワク・ドキドキが大事だと思います。松本さんの「おうち教室」には、その要素があり、たのしい非日常を作り出していると感じました。
ワクワク・ドキドキしているから心も安定します。精神的な満足感があれば、「疲れた」という言葉にはならないと思います。「疲れた」という言葉の裏には、「つまんないよ」といった不満があるのかもしれませんね。
古坂大魔王さん(MC)

少し一緒に「まねっこ」で動いただけでも「やりたい」と思って腰が軽くなりました。楽しくて、体力が上がったように思います。松本さんが一番楽しそうでしたね。
鈴木あきえさん(MC)

たしかに、体だけではなく、心もワクワク・ドキドキが動いていると感じます。「やりたい力」は大事だと思いました。親は、どうしても「子どもにつきあってあげてる」と思ってしまうときもありますが、一緒にワクワク・ドキドキしたほうがいいですよね。

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