離乳食を始めて2か月です。あまり食べてくれないのはなぜ?

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2019/08/31

出典:すくすく子育て[放送日]2019/08/31[再放送]2019/09/07

離乳食を始めて2か月ですが、あまり食べてくれないのが悩みです。最初の数口は食べても、5分くらいすると機嫌が悪くなり、食べなくなってしまいます。授乳はしていますが、月齢で見ると離乳食の量が平均よりも少ないので、栄養が足りているか心配です。
(7か月 男の子のママ)

食べることに慣れておらず集中できる時間も短時間。練習の時期だと思って。

回答:太田百合子さん

離乳食を始めたばかりなので、赤ちゃんが食べることに慣れていないのだと思います。7~8か月のころはまだ練習期間と考えてください。
赤ちゃんが集中できる時間は長くないので、食事に時間をかける必要はありません。集中できるのはだいたい5分ぐらいだと思います。映像を見ると、スプーンを子どもの下唇の上にそっとのせるようにする、ひと口の量も多すぎず・少なすぎず適量、とお母さんの食べさせ方はよかったと思います。
その一方で、赤ちゃんがぐずっている様子を見ると、「ちょっと不安だから、おっぱい欲しい!」というようにも見えました。そこで無理強いして離乳食を食べさせる必要はありません。食べるのが嫌になったらやめていいと思います。
離乳食の食べ方は赤ちゃんの成長に伴ってどんどん変化していきます。まずは無理強いしないこと、そして、お母さんも赤ちゃんが食べないことで深く悩まないことです。「食事の量」だけにこだわらず、今は「食のリズム」を付ける時期だと考えましょう。



離乳食は「食べる練習」をする期間です。母乳やミルクだけでは不足する栄養を補給するために、少しずつ固形物をとる練習をします。練習することで消化器官が発達し、かむことに慣れていきます。赤ちゃんは、一年くらいかけて「食べる力」を身につけていくのです。

液体から固形物に慣れていくには時間がかかり、個人差も大きくなります。

回答:草川功さん

赤ちゃんにしてみれば、おっぱいやミルクなど液体だけを吸って飲んでいたのに、離乳食が始まると突然食べ物を口に入れるわけです。口に入ったものをうまく運ぶだけでも難しいことです。母乳やミルクはスルッと入っていきますが、離乳食になると口の中に入ってからも口や舌を使ってのどのほうへと運ばなければなりません。また、徐々に固形物になっていきますから、かむことも必要になっていきます。そして、よりしっかりと消化をしなくてはいけません。そういうことに体が慣れていくまでには時間がかかり、個人差も大きくなります。
離乳食をなかなか食べないとき、母乳やミルクだけで栄養が不足しないか心配です。

栄養がすぐに足りなくなるわけではありませんが、食事を徐々に増やしましょう。

回答:草川功さん

母乳やミルクをしっかりと飲めている場合、栄養がすぐに足りなくなるわけではありません。基本的には、母乳やミルクは赤ちゃんの成長に必要な栄養がバランス良く入っていますので、ある程度の量をしっかり飲めていれば大きな問題はないと思います。
ただ、母乳の場合、まとまった量を決まった時間に飲むのではなく、ちょこちょこと母乳を飲んで回数が多くなってしまうことがあります。授乳のリズムに気を付けないと、離乳食が進みにくい原因の一つになってしまうこともあります。
1歳~1歳半ぐらいまでは、母乳やミルクだけでも、結果として体重が増え、身長が伸び、発達が進んでいれば、そんなに心配はないと思います。しかし、だからといって母乳やミルクだけで良いということではありません。工夫しながら食事を徐々に増やしていきたいですね。

母乳だけでは鉄が不足しがち。食材の幅を広げていきましょう。

回答:太田百合子さん

実は、母乳の成分だけでは鉄が不足しがちです。9か月以降で離乳食を食べていないと鉄欠乏性貧血になりやすいことがわかっています。9か月に入ったら、いろいろな食材を使うようにしていきたいですね。そうすれば、離乳食で自然に鉄不足は補えます。

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