【専門家に聞いてみよう】秋のお出かけで子どもにひと味違った食体験を!

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秋のお出かけで子どもに一味違った食体験を!

夏の暑さもそろそろおさまり、頬を伝う風も爽やかなこれからの季節、お出かけやお散歩でお子さんと一緒に外に出るのが楽しい季節になりました。お出かけは、お子さんも大好きですよね。それに、外でお弁当を食べると楽しくなります。家の中で食べるのと違い、なんといっても「気分が盛りあがる!」。それってお子さんも同じですよね。そこで、外で食べることがお子さんに与える影響について「すくすく子育て」でおなじみの太田百合子(東洋大学 非常勤講師/管理栄養士)さんにお話を伺いました。

●気軽にお出かけしてみませんか?

家族で、お友達どうしで、近くの公園や設備の整ったキャンプ場など、思い切って出かけてみませんか?お出かけは、気分も変わって楽しく食事ができる絶好のチャンスです。普段、離乳食をいやがったり、野菜嫌いの子も気分が変わると、おいしくご飯が食べられるかも知れません。
ママ友やお友達どうしで、一人1品持ち寄りならば気軽にお出かけすることもできますよね。近くに飲食OKの公園があれば遠くに出かけなくても気軽に気分転換ができるかもしれません。外に出かけると気分も良くなり、手づかみ食べや散らかすのも気にせず伸び伸びと食事が楽しめますね。手づかみ食べの時期は、汚れても気にならないようにエプロン、お手ふきなどをそろえていきましょう。大人も楽しく食べていると、子どもも思わず普段食べないような野菜に手を伸ばして食べるかもしれません。意欲が育つ良いきっかけにもなるでしょう。

☆こちらもご参考に⇒ 「野菜などの好き嫌い、どうすれば食べてくれますか?」

●食を楽しみましょう!

子どもにとって楽しんで食べることは大事なことです。食に対する意欲が育っていくと、ちょっと今は食べられないというものも、いつかふと食べられるようになるものです。味覚を広げるということはとても大切なこと。そして、味覚を広げるのに一番大切なのは、食を楽しむことです。

☆こちらもご参考に⇒「離乳食 どうしたら食べてくれるの?」
☆こちらもご参考に⇒「適量、硬さ、食べない~離乳食の不安~」

「〇〇狩り」は、季節を直接感じながら、食を楽しめる絶好のタイミングです。これからの季節、ぶどう、りんご、みかん、梨、いちじく、柿、栗といた産地ならではの体験ができるのも食に対する興味を育む絶好のチャンスです。
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●お出かけしたときの食事は?

お出かけの際は、手作りの離乳食も良いのですが、手作りだと水分が多く塩分が少ないために腐りやすい面もあります。食中毒予防には十分注意しましょう。むしろ外出時は市販のベビーフードなどの利用が便利だと思います。フードコートや飲食店を利用する場合は、品数が豊富なので大人の食事を水で薄めたり、味の濃い調味料などは取り除いたり、食べやすく刻むだけで取り分けが可能になります。コンビニなどで購入する場合には、取り分けしやすいバナナ、ヨーグルト、サンドイッチや出汁で煮たおでんなど食べやすいものを選びましょう。取り分ける際は、食物アレルギー予防に食べ慣れた食品を選びます。誤嚥・窒息予防に適当な大きさに切って、食べているときは必ず大人の見ている前で座って食べさせましょう。

☆こちらもご参考に⇒「ごはんを食べよう♩ママパパのしょくじから取り分けてつくる楽ちん離乳食レシピ!」
☆こちらもご参考に⇒「ベビーフードって安全?」

●泊まりがけのお出かけは宿選びから

最近では、赤ちゃんと泊まれる宿もあります。旅館であれば和食が多いので、茶わん蒸しや魚料理、豆腐料理などは、比較的取り分け離乳食が作りやすいでしょう。

これからの季節、是非、家族でお出かけをして、楽しい食事を通して食べる事への興味、楽しさを良い思い出とともに育んで頂きたいと思います。

snm_001_p太田百合子(おおたゆりこ)
東洋大学 非常勤講師/管理栄養士
日本小児保健協会栄養委員。専門は子どもの栄養。離乳食、幼児食、子どもの肥満等に詳しい。

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