【専門家に聞いてみよう】子どもにつけてほしい力って?(2)

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2019/04/13

子どもにつけてほしい力って? ~「非認知的能力」と「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」~

「子どもに幸せな人生を歩んでほしい」「先行き不透明な時代に、子どもには生き抜ける力をつけてほしい」・・・では、そのためには、子どもはどんな力を身につけたらいいのでしょうか?

最近、しばしば耳にする「非認知的能力」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」について、“詳しくはわからないが、なんとなく身につけておくとよさそうな力”だと感じているパパ・ママもいらっしゃるのではないでしょうか。

そこですくコムでは、「非認知的能力」「10の姿」についてのいろいろな疑問を、幼児教育の専門家、大豆生田啓友さんにうかがいました。そこには、“幸せな人生” “生きる力”のヒントがありましたよ!

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Q
前回のインタビューで「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を全部クリアしようとするのは、「10の姿」の本来の使い方ではない、という話がありました。でも、親としては“できないよりはできたほうがいいのでは?”と思うのですが・・・?

「10の姿」を子育てにどう取り入れる?

たとえば、“ウチの子、外で体を動かすことが好きじゃない”というような場合は、親が少し意識して、もうちょっと散歩に連れ出してみようか、線路沿いまで好きな電車を見に歩いていってみようか、などと試みるのはいいことだと思います。「10の姿」の本来の趣旨からすると、家庭ではその程度の意識でいいと思うんです。“ウチの子、もう少しこういったところを意識したほうがいいんじゃないかな”と親が思うことがあったら、これまでよりもちょっと多く体を動かすような行動を取り入れてみる。“外で体を動かすことが好きじゃない”タイプのお子さんの場合だったら、少し体を動かすような遊びに誘ってみたり、じゃあ親も一緒に楽しみながら遊べるあそびを探してみるか、ってくらいの感じでいいんです。それを、“ここまで達成させよう”“ここまで達成させないと”と考え始めると、親も子どもも苦しくなってきちゃうと思うんです。それよりは、子どもが“これであそびたい!”と思う経験を通して、主体性・意欲を育てていくことのほうが、結果的にはいろいろなチャレンジにつながりますし、その中には体をめいっぱい動かすようなチャレンジも含まれてくるのではないかなと思います。

子どもの“苦手”“偏り”とどう付き合う?

いまの時代、ニガテを克服させたい、と考えるパパ・ママも多いのですが、結局、得意分野で満たされる経験が、ニガテ克服につながっていくことになるんだと思うんです。私も、園でいろいろな子どもを見てきましたが“この子、なんで室内でばっかり遊ぶんだろう?”“なんで本ばっかり読んでるんだろう?”と思うことがあります。でも、ずっと継続して見ていくと、その子が室内で十分に遊びきって満足する、あるいは本を読み続ける中で、“本に出てきたコレはなんだろう?”というようなことがきっかけとなって、関心が外に向かっていくということはあるんですよね。大人にはわからないことも多いのですが、子どもが夢中になって何かをしている時は、とんでもないエネルギーを傾けて、気持ちや頭をフル回転させているんです。なので、そこで満たされると、その力は他の分野にも転移していくんです。そもそも、乳幼児期というのは、“何かができるようになる”ということよりも“頭を使う経験”そのものがとても大切な時期です。だから、時と場合にもよりますが、あまり偏りを気にしすぎないで、お子さんの好きなものや得意なもののほうに注目してあげてほしいですね。

snm_001_p大豆生田啓友(おおまめうだ・ひろとも)
玉川大学教育学部教授(幼児教育学・子育て支援)
幼稚園教諭の経験をもち、保育所・幼稚園や子育て支援施設をフィールドとして、幼児教育・保育・子育て支援についての実践研究を行っている。3人の子どもの父親でもある。

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