音楽との関わり方は成長に合わせて変えていったほうがいい?
歌を聴いたり歌ったりする以外にも、音楽はさまざまな楽しみ方があります。音楽の楽しみ方は、子どもの成長に合わせて変えていったほうがいいですか?
音楽との関わり方は年齢と共に変えていくとよい
回答:梶川祥世さん 例えば0歳から5、6歳になるにしたがって、だんだん成長して、いろんなことができるようになっていきます。それに合わせて、音楽との関わり方は変化していきます。 例えば、4~5歳になると、周りの人に合わせて一緒に手を動かして楽器を触ってみたり、声を出したりできるようになります。曲や音色が表現する感情を感じ取ったり、自分でも表現したりもできるようになってきます。
丸山桂里奈さん(MC) 年齢によって音楽の楽しみ方は変わってくるのですね。
りんたろー。さん(MC) 楽器の種類も変わってきますよね。
子どもが音で遊ぶ「おとあそびサロン」
東京都にある、子どもが初めて出会う楽器で音を楽しめるサロンを訪ねてきました。
ここでは、子どもの主体性を大切にしながら、さまざまな楽器を使って親子で一緒に音を楽しんでいます。
この楽器は「レインスティック」。初めて聞く「雨が降るような音」に、みんな興味津々です。
自分で楽器から音を鳴らせると、みんなの目の色が変わります。初めて見る楽器や初めて出す音に好奇心が高まります。
今野貴子さん(「おとあそび♪サロン」主宰) 例えば、引っ込み思案でおとなしくて、人前ではなかなか自己表現できない子が、音遊びでいろいろな楽器や音の出るおもちゃに自由に触れられて、何をしても否定されずに「すごいね」「それなに?」と声かけされる中で、自信を持って「もっとやってみよう」という気持ちになり、自己表現できるようになりました。もっと人に伝えたいという気持ちになるなど、とても前向きになったと思います。
このサロンに参加している人たちに、話を聞きました。
〇歌が好きになりましたね。自分から歌ったり、音楽に合わせて踊ったりすることが、よく見られるようになりました。
〇音楽が流れてくると興味をもって、まねしてダンスを踊ったり、遊ぶ幅が広がりました。
〇耳からの吸収がとても早くなって、歌や英語の発音をすぐ覚えるようになったと感じます。
今野貴子さん(「おとあそび♪サロン」主宰) 「音を楽しむ」と書いて「音楽」だと思います。楽しい音の中で、楽しい遊びの中でいろいろなところにアプローチできるのが、音楽のすごいところではないでしょうか。
丸山桂里奈さん(MC) とても楽しそうでしたね。家にはあまりない、見たことがないような楽器があって、自然に音楽が楽しめるから、刺激的でいいですね。
りんたろー。さん(MC) みんな、生き生きしていましたね。
自分の動作と音の関係を学んでいる
梶川祥世さん 笑顔が印象的でよかったと思います。「自分がこう働きかけたら、こんな音がするんだ」と、動かし方で音が変わるので、自分の動作と起こる結果との関係を学ぶことにもなっています。
周りの応答がフィードバックになって音への感受性を高めていく
梶川祥世さん 子どもが何かしたときには、「上手」「やったね」と声をかけてもらっていました。そういう周りの応答が「こういうのが楽しいんだな」「こういう音が出せたのはとてもよかったんだな」というフィードバックになり、自信につながったり、発見になったりして、音への感受性を高めていくことになると思います。
―― 周りに友だちや親がいると変わってきますか?
梶川祥世さん とても刺激を受けると思います。「あの子がああいうふうにしていると、こういうふうになるんだな」と、見てわかっていくでしょう。
―― 他の子どもたちとの関わり方も変わってきますか?
梶川祥世さん そうですね。協調性の発達などにもつながっていくと思います。
―― 家でもできることはありますか?
梶川祥世さん 特別な楽器がなくても、家にあるものを使って楽しむこともできます。例えば、ペットボトルにビーズなどを入れればマラカスになります。子どもの自由な演奏に親が合わせて一緒に音を鳴らす遊びをしてみましょう。 子どもが親に合わせたり、まねしたりすることはあるとは思いますが、親が子どもに応えて一緒に合奏したり、動きだけではなく表情や言葉も使いながら一緒にタイミングを合わせたり、音を変えて楽しんだりと、いろいろ試してみてください。
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大好きなパパやママとリズムで一つになれたという一体感や達成感が子どもの育ちにつながります。
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