どんな音楽を聴かせてあげるのがいい?

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2025/05/24

出典:すくすく子育て[放送日]2025/05/24[再放送]2025/05/29

長女は音楽が大好きでJ-POPがお気に入り。好きな曲は、何度か聴くと歌詞を覚えるほどです。次女はそんな長女の影響を受けて、音楽を聴くと一緒に踊ります。
ふだんは親が好きな曲を流すこともありますが、子どもにどんな音楽を聴かせるのがいいのか気になっています。「0歳からのオーケストラ」といったコンサートもよく見かけますが、子どもにはクラシックなどのしっかりした音楽のほうが、耳に優しく脳によい傾向があるのでしょうか。子どもはクラシックよりも、J-POPのようなノリのよい音楽がいいみたいです。
(お子さん4歳・2歳5か月のママ)

いろいろな音楽を聴くことが大切

回答:梶川祥世さん

「子どもにはこの音楽ジャンルがいい」ということはなく、いろいろな音楽を聴くことが大切です。例えば「赤ちゃんに難しくないシンプルなメロディーにしよう」と作られるものがいいと考えがちですが、赤ちゃんもいろいろな音楽を日常的に聴いてなじむことによって、音楽を聴く力や「いいな」と思う心が育ってきます。いろいろなジャンルに慣れることで、音楽を感じる世界を広げることができると考えています。
丸山桂里奈さん(MC)

私が好きな曲は、子どもにはまだ早いと決めつけないで、とにかく聴かせてあげることが重要ですか?
梶川祥世さん

はい。聴かせてあげるのはとてもいいことだと思います。
私はヘヴィメタルが好きなのですが、子どもに聴かせても大丈夫ですか?
(お子さん2歳4か月のパパ)

赤ちゃんが疲れない音量や時間の長さを考える

回答:梶川祥世さん

ハードな音楽が全くだめというわけではありません。ただ、あまり大きな刺激だと、赤ちゃんが疲れてしまいます。赤ちゃんが疲れないような音量や時間の長さで聴いてもらえるといいと思います。

音楽をただ聴くよりは、大人が一緒に関わりながら聴くことがよい

梶川祥世さん

子どもに音楽を聴いてもらうよりも、大人が一緒に聴きながら、体を動かしたり声を出したりする。そのようにアクティブに音楽に関わると、0歳の赤ちゃんがなだめやすくなったり、ほほえみの頻度が高くなったりすることが研究で報告されています。ただ音楽を流しながら遊ぶよりは、音楽に対して大人が一緒に関わりながら経験することがよいようです。

6~12か月の音楽経験と行動特徴
※Gerry,D.,Unrau,A.,& Trainor,L.J.(2012).Active music classes in infancy enhance musical, communicative and social development. Developmental Science,15(3),398-407.より作成

音楽を共に楽しむことは、コミュニケーション能力とことばの発達につながる

梶川祥世さん

音楽を共に楽しむことで、体の動きや状態が同期し、近しい存在という感覚を共有しやすくなり、コミュニケーション能力の発達が促されることがあります。一緒に関わっている人から言葉を聞いて、まねして覚えたり、「何のことを言っているのか」と注意を向けたりする意味で、ことばの発達にも関わっているといえるでしょう。
りんたろー。さん(MC)

ただ聴いているより、一緒に歌ったり踊ったりしたほうがいいということですか?
梶川祥世さん

はい、その通りですね。
反町隆史さんの「POISON(ポイズン)」を赤ちゃんに聴かせると泣きやむ、というのがはやっていました。赤ちゃんが泣きやむ曲に法則はありますか?
(お子さん2歳4か月のママ)

急に変化がある音楽や複雑な刺激に聴き入る

回答:梶川祥世さん

赤ちゃんは、新しいものに対して好奇心があるので、例えば予測できないような急に変化する音楽や複雑な刺激、聞き慣れない音色やテンポの曲に対して、注意を向けて聴き入ることがあるかもしれません。あまり聞いたことがないような人の声や、別の楽器が急に入ってきたときに興味が持続すると考えられます。

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