子どもが熱性けいれんを起こしたとき、どう対応する?

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2023/12/09

出典:すくすく子育て[放送日]2023/12/09[再放送]2023/12/14

娘(3歳8か月)は、これまでに熱性けいれんの経験が4回ほどあります。
1歳4か月のとき、39℃近い熱が出て、ママがだっこしていたときにけいれんを起こしました。そのとき、ネットで見た記事を参考に、時間を計り、けいれんの様子を記録するためにスマホで撮影しました。12時間後にもけいれんが起き、全身がこわばり、唇の血色も悪く見えました。
育児書やネットで熱性けいれんについての知識はあったので、おう吐したときに窒息しないよう横に向けるなどしました。でも、いざ目の前にすると怖くて焦ります。1分ぐらいでおさまると聞いていましたが、体感では1分どころではありません。今でも鮮明に覚えています。
翌年も高熱が出て、今度は5分以上続くけいれんを起こしました。このときは夫婦で考えて救急車を呼びました。けいれんのときの受診の基準や、親がとったほうがいい行動を知りたいです。
(お子さん8歳・3歳8か月のママ・パパ)

熱性けいれんを起こしたら、横にする、顔を横に向ける、時間を測る

回答:福井聖子さん

熱性けいれんは、子どもの1割程度に起こるとされ、1~5歳くらいに多くみられます。熱がぐっと上がるだけで、頭の中に火花が散るみたいになり、体がこわばるなどします。

熱性けいれんを起こしたら…

倒れるとケガをするので横にするか、だっこしてください。だっこでこわばりが伝わり怖く感じるのであれば、横にしてあげましょう。顔が上向きだと、おう吐したときに口に詰まってしまうので横に向けるのです。

以前は、舌をかまないように口にものを入れる話がありましたが、それは窒息する恐れがあるので危険です。舌をかんだりはしないので、口にものは入れず、横に向けておけば大丈夫です。そして、時間を計ることが大事です。家のどこかに、秒針付きの時計があるといいですね。

けいれんが止まると、泣き出したり、体の力が抜けて硬直が解けたり、顔色がもどったりします。
ご相談のママ・パパは、対応がすばらしくて、とても頑張ったと思います。

救急車を呼ぶ目安は、5分以上続くけいれん

回答:福井聖子さん

5分で救急車を呼んだこともよいと思います。救急車を呼ぶ目安は、5分以上続くけいれんだといわれています。ただ、厳密に5分というわけではなく、一応の目安です。多くのけいれんは3分以内に止まるので、5分続くときは、もう少し長く続くかもしれません。その時点で救急車を呼ぶと、安全な時間内に到着できるので、「5分で動いてください」と言われています。5分未満でも、心配なら救急車を呼びましょう。

動画は診断に役立つが必須ではない

回答:福井聖子さん

けいれんの様子を撮影した動画は、熱性けいれん以外に、てんかんなどほかの病気が隠れていないかを医師が判断するのに役立ちますが、必須ではありません。動画がなくても、医師から質問があるので診断への影響はありません。

熱性けいれん 観察のポイント

撮影しなくても、観察することが大事です。左右差がないか、黒目はどちらを向いているかなどがポイントです。

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