どうすればスプーンやフォークを使ってくれる?

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2022/09/17

出典:すくすく子育て[放送日]2022/09/17[再放送]2022/09/22

長男(2歳)は、よく手づかみ食べをします。汚れた手でテーブルを触ったり、自分の頭をかいたりします。1歳ごろからスプーン・フォークを持たせはじめましたが、手づかみはなくなりません。「フォークを使ってほしいな」「手はやめなさい」と声をかけても、なかなか使ってくれません。使ったとしても、もう片方の手で、スプーンやフォークに食べ物を乗せたります。
通っている保育園では、スプーン・フォークを上手に使ってるようです。もしかすると、友だちと一緒だとできるのかもしれません。環境を含めて、どのような注意や働きかけをすればよいでしょうか。また、いつごろまでは手で食べてもいいのでしょうか。
(お子さん2歳10か月・11か月のママ)

1~3歳ぐらいは自食機能を獲得する時期

回答:神田智子さん

個人差はありますが、1~3歳ぐらいは自食機能を獲得する時期です。手づかみ食べから、だんだんスプーンやフォークなどの食具を使うようになります。手づかみ食べは、手の感触で、食べ物の固さ・やわらかさ、温度、口までの距離などを学びます。今は、手づかみ食べにとてもいい時期でもあるのです。そのうち、スプーンやフォークだけで食べられるようになっていきます。

空腹や食べづらさから手を使うことも

回答:神田智子さん

ほかにも、おなかが空いていたり、食べ物をすくいづらい・食べづらいなどの理由で、手が出てしまうことがあります。

手づかみで食べる経験が、食べ物の味の理解に

回答:永田智さん

手づかみ食べは、将来的に好き嫌いがなくなり、食べ物の味をよく理解する人になる、という研究結果もあります。手づかみで食べることは、必ずしも悪いことではありません。

大人の食べる様子を日頃から見せる

回答:永田智さん

親としては、スプーンやフォークを使う習慣を身につけてほしいのだと思います。例えば、親が子どもの目の前でスプーンやフォークを使って食べて見せるのもいいでしょう。日頃からその姿を見ていれば、子どもは親のまねをして、自然に使うことが身についていくように思います。
スプーンやフォークをうまく使えるようにするには、どのように働きかけたらよいでしょうか。ふだんの食事は、1枚のプレートにぜんぶ盛りつけています。保育園では、「ごはんはお茶わん」のように、食べ物ごとに食器を分けているそうです。

まずはスプーンから使えるようにして、その後フォークも併用する

回答:神田智子さん

フォークは刺すのは簡単ですが、すくうことが難しいので、まずはスプーンから使える・すくえるようにしていきましょう。お子さんの場合も、今はスプーンから、その後フォークを併用していくのがよいと思います。

保育園と同じような食器を使ってみる

回答:神田智子さん

お子さんは、保育園ではスプーン・フォークを使っているようですね。家でも保育園と同じタイプの食器を使い、食べ物ごとに分けて盛りつけてみましょう。お子さんの手づかみ食べの回数が減ると思います。
また、お茶わんなど、大人と同じような食器を使って一緒に食べると、いつも親が見本になるので、まねをしながら身につけていくことができると思います。

深さと重みがあり、ふちが直角に立ち上がっている食器がすくいやすい

回答:神田智子さん

ワン・プレートなどの平たい食器は深さがなく、食べ物をすくいづらくなります。そのため、手べ物に手を添えてスプーンでとるようなことになります。



深さと重みがあり、ふちが直角に立っている食器だと、スプーンですくいやすいでしょう。平たい食器は、スプーンがきちんと使えるようになれば大丈夫です。

家族での食事も楽しい時間を共有できるように

回答:永田智さん

「食事の時間は楽しい時間にしよう」と考えて、あまり細かい注意はしなくてもいいかもしれません。お子さんは、保育園では、友だちがスプーン・フォークを使って食べるのを見て、まねしているのではないかと思います。とても社会性が備わっていると感じました。きっと、楽しい時間をみんなと共有しているのでしょう。家でも、例えば食器などを工夫することで、家族と楽しい時間を共有できると思います。

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