不妊治療の悩み ― 正しい情報がわからない

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2021/10/16

出典:すくすく子育て[放送日]2021/10/16[再放送]2021/10/23

どの情報を信じてよいのかわからない、必要な情報が見つからないという悩みも多く寄せられています。

不妊治療中、SNSで評判の妊娠しやすくなるというサプリメントの定期購入を月5万で契約しました。不妊治療で高額な費用を払っているので、金銭感覚もおかしくなっていたと思います。その後、夫婦で冷静に話し合い、契約は解除しました。ネットにはいろんな情報があって、どれが正しいのか見分けがつきません。不妊治療をしている人の掲示板もありますが、発言をどこまで信じてよいのかわかりません。
ほとんど何もわからないところからスタートするので手探りです。SNSでの体験談がいちばんの頼りです。
病院を選ぶとき、治療実績の開示がないので、本当にこの病院に通い続けていいのか不安にさいなまれます。

情報を選ぶときに、見たいところしか見えてこない、見たくないところがすごく気になるといったことがあります。情報が多すぎて精査ができず、つまずくこともあります。どう考えたらいいでしょうか?

公的な学会のホームページも情報源になる

回答:笠井靖代さん

わらをもすがるような気持ちで情報を集めたと思いますが、なかなか情報がなくて不安だという声もありますね。公的な学会が、一般向けのホームページを公開しているので、一つの情報源になると思います。

不妊治療に関係する学会のホームページでは、不妊や不妊治療について、一般の方にわかりやすく解説しています。信頼できる情報として参考にしてください。

日本産科婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/modules/citizen/

日本生殖医学会
http://www.jsrm.or.jp/public/

日本受精着床学会
http://www.jsfi.jp/citizen/

※ホームページ画面は2021年10月時点のものです

当事者のリアルな体験を発信

情報不足を打開しようとしている人もいます。がんサバイバーの西部沙緒里さんです。乳がんを経験しましたが、それでも子どもが欲しいと、不妊治療を決意しました。
でも、どの病院に行けば授かることができるのか、そもそも母親になれる可能性がどれくらいあるのか、信じられる指標がなくてわからなかったといいます。

UMU
https://umumedia.jp/

不妊治療の情報不足を目の当たりにし、自らメディア「UMU(うむ)」を立ち上げることを決めました。人に言いづらい不妊や出産にまつわる体験談を、あえて実名や顔出しにこだわって発信しています。当事者から語られるリアルな体験が、悩みを抱える人には必要な情報だと考えているのです。

情報発信を通じて、当事者を取り巻く社会の空気そのものを変えたいと考えています。お互いさまで支え合える空気が、もっとできるのではないかと思っています。
(西部沙緒里さん)

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