自分がされて嫌なことを他の子にしてしまう。親はどう接するべき?

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2017/04/08

出典:すくすく子育て[放送日]2017/04/08[再放送]2017/04/14

友達と名前をおもしろおかしく呼び合って遊んでいることがあるのですが、ほんとうはそれが嫌で、家に帰ってきて泣いてしまったりします。つよい子には「やめて」と言えなくて、よわい子には同じように名前をからかったり。「それは嫌なことだよね」と言うのですけど、友達の前では同じことを繰り返してしまいます。親として、どう接していいのか悩んでいます。
(5歳6か月の男の子をもつママより)

「されたこと」と「したこと」は一緒ではない

渡辺 弥生さん回答:渡辺 弥生さん

5歳、6歳ぐらいになると、他の人との比較ができるようになり、グループで遊ぶようになるので、どうしてもリーダーシップをとる子と、そうでない子がでてきます。

この段階では、自分がされたことと、自分がしたことは、一緒に考えることがなかなかできません。自分がされたときと、自分がしたときは違うという感じです。なので「自分がされて嫌なことをしないように」という言葉はあまり効果がない言葉になります。
「されたこと」と「したこと」を区別して、それぞれ「こうしたほうがよかったね」「今度はこうしてみたらどうだろう」というように話をしていくといいかもしれません。

 

子どもが自分の気持ちを言葉にできるように

大日向 雅美さん回答:大日向 雅美さん

子どもには残酷な面もあります。つよいものに巻かれて、よわいものをいじめていく、動物本能そのままという部分がまだあるんです。でも、それを放置せずに減らしていくのがしつけになります。

注意してほしいのは「友達にされて嫌なことはしないのよ」といっても「嫌なことって何?」となることです。大人が「嫌なこと」と考えても、子どもはそう思っていないことがあります。
なので「あのときどう思ったの?」と聞いて、子どもが自分の気持ちを最大限、言葉にできるように働きかけましょう。最後に「あなたがそう思うのだったら、〇〇ちゃんも嫌だったのかな」というように、最終的な結論は子どもに持たせてください。

例えば、子どもがおもちゃの取り合いで友達を叩いてしまったとき、「自分が叩かれたら嫌でしょ」と言う前に、「叩いてしまうほど、おもちゃが取られたのが嫌だったの?」と聞いてみましょう。大人が先回りして「嫌なこと」を決める前に、子どもが自分の言葉で話ができるようにするといいと思います。

きちんと言葉にできるとは限りませんが、やがて「くやしかった」「大事なおもちゃだったから」と言えるようになります。そこでやっと「同じことをお友達にしないようにしましょう」と、接点がもてるようになります。

いつも子どもに寄り添えるとは限らないので、ときには「ママはいけないと思う」などこちらの気持ちを出してもいいんです。正解と方法はひとつではないので、複雑なコミュニケーションをくり返すことも大事です。


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