デジタルメディアを子育てに生かす取り組み

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2020/09/19

出典:すくすく子育て[放送日]2020/09/19[再放送]2020/09/26

デジタルメディアのよい部分を積極的に子育てに生かそうという取り組みも始まっています。

例えば、一部の保育園で使われている「デジタル連絡帳」。連絡帳の役割をアプリなどで行います。ママやパパだけでなく、おばあちゃん・おじいちゃんも登録が可能で、効率的に、必要な情報を素早く共有できます。


遠藤利彦さんが率いる研究センターでは、2018年から、デジタルメディアを活用した保育・幼児教育について研究を続けています。

こちらの幼稚園の5歳児クラスでは、七夕行事の活動にデジタルメディアを取り入れました。

乳幼児の耳や目にも優しいプロジェクターを使い、実際の天の川の映像をクラス全体で鑑賞しました。
都会に住む子どもたちは、初めて見る大きな天の川や、次々にあらわれる流れ星に歓声を上げます。大きな画面で、一緒に本物の星空を見たことで、子どもたち同士の会話がはずみ、七夕や星についてのイメージが膨らんでいきました。

翌日、プロジェクターで見た星空のイメージを、クレヨンや絵の具を使った創作活動で表現します。話し合いでさらに想像を膨らませながら、思い思いの個性的な星が描かれました。

1週間後、再びプロジェクターを使った鑑賞会です。子どもたちの描いた星が次々と映し出され、すべての作品が集まり、まるで天の川のようにスクリーンの上を流れていきます。みんなの手描きの作品が、音・光・動きを伴うデジタルの技術によって、一体感を増し、大きなスケールの作品になったのです。
見ていた子どもたちには、いろんな表現方法を一緒に楽しむという姿勢が自然に生まれました。


一方、こちらは同じ5歳児クラスの帰りの集まりの時間です。

“先週のことなんだけれども、面白いことがあったんです” —— そう言って先生が紹介したのは、「瞬間移動のマジック」を練習する男の子の動画。ふだんは、あまりみんなの前で話をしない男の子が何度もチャレンジする様子に、クラスの子どもたちは、「すごい!」「おもしろい!」と声を上げます。仲間の意外な姿に子どもたちは驚き、これをきっかけにして男の子とクラスメイトとの関わりが以前よりも深まったそうです。

適切な大人の関わりがあれば、デジタルメディアは、子どもたちの想像力を広げ、遊びをより豊かにし、仲間との関わりを促す可能性もあるんですね。
子どもに一番必要なのは、リアルな体験をたくさん積むこと。使うことで遊びや会話を増やしてくれるような、上手なメディアとのつきあい方を考えていきましょう。


テレビやスマホ、何歳からどれくらい見せていいの?

長編アニメを毎日見ている。長く繰り返し見せて大丈夫?

おすすめのアプリや動画はある?

何歳から子ども自身のメディアツールを持たせたらいい?

メディアと子どもの目への影響

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