子育ての疲れ(3)子どもに振り回される

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2020/08/12

出典:まいにちスクスク[放送日]2020/08/12[再放送]2020/08/19

子どもはかわいい、でも子どものペースに振り回されたり、言うことを聞かなかったりして、疲れてしまう…… そんな悩みが、多くの親から番組に寄せられました。そこで、親子の心理を研究してきた大日向雅美さんに話を伺います。
今回のテーマは「子どもに振り回される」です。

専門家:
大日向雅美(恵泉女学園大学 学長/発達心理学)

子育てに疲れている方へのメッセージ

親が育児の適性を持っている、特にお母さんに対してそのようなイメージがありますが、その前提自体がおかしいと思ってください。「子育ては疲れて当たり前」と考えて、自信を持って自分自身を認めてほしいと思います。
(大日向雅美さん)

ひとりの時間がほしい

—— 家にいるときは、子どもたちのペースに合わせなくてはならず、トイレにも簡単に行くことができません。たまに1人になりたいと思ってしまいます。

「自分を守る欲求を持てている」と自信を持って

大日向雅美さん

子どもと一緒にいる時間を楽しめない、親として失格だ —— 多くの親が、そうやって自分を責めていますが、それはいちばんよくない、間違った認識です。自分を責めないでほしい。
子どもはかわいい、でも、手はかかります。朝から晩までまとわりつかれて、ゆっくりトイレも入れない、ほっとする時間が持てない。これは、人としての基本的欲求が満たされていない、誰だっていらだつ状態なんです。人間として安全な場所がほしいと思うのは、呼吸と同じように、生命を守るための欲求です。「私は、自分を守るための欲求が持てる人間なんだ」と自信を持ってください。

—— 子どもが泣いたり怒ったり、負の感情をぶつけてくるのに疲れてしまうこともあります。

子どもの感情を無理におさえ込もうとしない

大日向雅美さん

むやみに「いうことを聞きなさい」「泣かないのよ」と言って、おさえ込もうとするから、疲れるのです。思い通りにならなくて、いらいらして、子どもはますます扱いにくくなるという、悪い相乗効果になってしまいます。
子どもだって泣きたい。泣かせてあげていい。子どもの感情を無理におさえ込もうとせず、子どもがひとりで気持ちを静める時間を与えることも必要です。

子どもの「食べない」に振り回される

—— 栄養バランスを考えて一生懸命ごはんを作っても、子どもは、その日の気分で食べ方にむらがあります。食べたり、食べなかったりに振り回されて疲れます。

子どもの「楽しく食べる」に合わせてみる

大日向雅美さん

私たちの生活の中で、「食」は大事なものです。「体を満たす」ことはもちろんですが、「心を満たす」ことも大切です。親が体・健康のためにバランスよく食べてほしいと考えていても、子どもは楽しく食べたい(心を満たしたい)と思っている場合もあります。親と子でミスマッチが起きているのかもしれません。
そんなときは、子どもの「楽しく食べたい」に合わせてみるのも、ひとつの方法です。レシピ通りに作らなくても、ときには買ってきた総菜でもいいかもしれない。きれいに、おいしそうによそいながら、「手作りじゃないけど、楽しく食べよう」と言ってみたら、案外、子どもは一緒に食べてくれるかもしれません。

まいにちスクスク
 
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら

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