ことばが出はじめた時期の悩み
息子(1歳10か月)は図鑑や絵本が大好きで、ことばも出てきました。ものの名前はわかっているようですが、モグラは「あー!」、ヘリコプターは「たー!」など、語尾しか言いません。どうしてなのでしょうか。そのうち言えるようになるのでしょうか。
(お子さん1歳10か月のご家族)
(お子さん1歳10か月のご家族)
口の周りの動きが発達の途中で、言おうと思ってもうまく動かせないことも
回答:田中春野さん おそらく、モグラやヘリコプターのことはわかってるのではないかと思います。まだ、口まわりの動きが発達の途中で、自分で言おうとしてもうまく動かせないことがある年齢なので、うまく言える音から獲得していきます。小学校に上がるまでに、だんだんと出せる音が増えるにつれて言えるようになっていくと思います。
言い直しさせない・怒らない・からかったり笑ったりしない
回答:田中春野さん 親は、どうしてもことばを直したくなってしまうと思いますが、否定せず、怒らず、からかったり笑ったりしないようにしてください。基本的には肯定して、「そうだね、モグラだね」と受け止めていいと思います。
息子(1歳8か月)は、散歩のときにアリを見つけて「ワンワン」と言います。生き物はなんでも「ワンワン」、人やものは「アンパンマン」です。ねこは「にゃあにゃだよ」、カラスは「カーだよ」と言いやすい正しい単語を言ってあげるようにしていますが、本人は「ふーん」といった感じで、次の日になると相変わらず「ワンワン」と言います。
(お子さん1歳8か月のママ)
(お子さん1歳8か月のママ)
大人の思う「ワンワン」より広い範囲でことばを使っている
回答:田中春野さん 最初のころの言語発達では、よくあることです。お子さんのように、いろんな生き物に「わんわん」と言うのは、大人の思う「ワンワン」より、広い範囲でことばを使っているのだと思います。
体験して実物に触れるうちに違いがわかってくる
回答:久保山茂樹さん ずっとこのままということはありません。体験を通して、実物に触れながら、「ワンワン」と「ニャーニャー」は違う、あるいは「鳥」は違う、「違うということは、違う名前がついている」とわかってきます。図鑑もいいのですが、実際に触れて、体感していくことが大事です。少し時間はかかりますが、ママが返していたように、子どもが「ワンワン」と言ったら「ネコだね」「ニャーニャーだね」と、否定せずにさりげなく言い直してあげましょう。
久保山茂樹さん ママはお子さんと一緒に歩いていて、気づくことはありましたか?
ママ 大人になるとアリなどに注目することはないのですが、子どもは指をさして、とてもうれしそうに「ワンワン!」と言ってにっこりしています。そんなに感動できる心がすごいと思います。
久保山茂樹さん お子さんの心が動いているときに、ママも一緒に心を動かしているわけですね。そのときの声かけは、お子さんに届いていると思いますよ。
PR