母乳でないとダメなことはあるの?

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2022/04/16

出典:すくすく子育て[放送日]2022/04/16[再放送]2022/04/21

国の調査では、妊娠中に「母乳で育てたいと思っていた」という人は、9割以上にのぼります。


※厚生労働省 乳幼児栄養調査(2015年)

授乳中のママたちにも、「なぜ母乳がいいのと思うのか」について聞いてみました。

お子さん3か月のママ/妊娠中に「母乳が神だ」といった情報をたくさん見てしまって。母乳とミルクの混合育児をしていますが、「今の時期に、自分にしかできない」と思うと、できる限りやってあげたいと思います。

お子さん3か月のママ/「絶対母乳」という考え方ではないのですが、なんとなく「母乳いいな」のように、漠然とした思いはありました。

お子さん5か月のママ/「ミルクで育った子は体が弱いよ」と言われたことがあります。ミルクの割合が多いので、免疫力が落ちやすくならないか、いつも頭の片隅にあって気になっています。
母乳が少ないと、免疫力が落ちることはありますか?

母乳に免疫物質が多く含まれるが、免疫は母乳だけではない

回答:笠井靖代さん

母乳には免疫物質が多く含まれ、感染症から赤ちゃんを守るといわれています。特に産後1週間ごろまでの初乳は免疫物質が豊富なので、できるだけあげる必要があると思います。
ただ、赤ちゃんの免疫は母乳だけではありません。実は、母親の胎盤を通して、たくさんの免疫物質が引き継がれて、生後6か月ごろまで働きます。産まれたあとは予防接種もあるので、自信を持って育児をしていただければと思います。
ミルクだけで育てています。愛着障害になってしまうことはありますか?
(お子さん5か月のママ)

ミルクで愛着障害になることはない

回答:石川紀子さん

「ミルクだと愛着障害になる」といったことは、絶対にありません。「母乳だから」「ミルクだから」ではなく、どのように授乳するかが大事です。ちゃんと赤ちゃんをだっこして、目を見て、ときには話しかけながら授乳していくことが、愛着形成を育んでいくのです。

愛着形成には、赤ちゃんとのコミュニケーションが大事

回答:笠井靖代さん

授乳をしていると、「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。これは、愛情ホルモンといわれているものです。授乳以外でも、赤ちゃんを触ったり、なでたり、赤ちゃんの匂いをかいだり、声を聞いたり、赤ちゃんのことを考えるだけでも分泌されます。もちろん男性でも同じです。愛着形成には、そういった赤ちゃんとのコミュニケーション、スキンシップが重要ではないでしょうか。
子どもが1歳を過ぎたころ、母乳をあげていたら、「もう母乳には栄養がない」と言われたことがあります。本当ですか?
(お子さん1歳のママ)

1歳過ぎても栄養はある。補完食などでバランスを

回答:石川紀子さん

1歳を過ぎても栄養はあるので、心配しなくても大丈夫です。新生児期の母乳のように脂肪分の多い成分ではありませんが、1歳でも2歳でも、タンパク質という栄養があります。その時期になれば、栄養を母乳だけからとるわけではないので、補完食(離乳食)などでバランスをとっていけばよいでしょう。

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