母乳が足りているのかわからない…

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2022/04/16

出典:すくすく子育て[放送日]2022/04/16[再放送]2022/04/21

番組「すくすく子育て」のアンケートで「授乳について悩んでいること」を聞いたところ、いちばん多かった回答は「母乳が足りているかわからない」でした。

<授乳について悩んでいることは?>

〇 1位 母乳が足りているかわからない
〇 2位 睡眠不足
〇 3位 乳首・乳房のトラブル
〇 4位 子どもの体重・体調
〇 5位 ママの心・体の不調
※「すくすく子育て」番組アンケートより

そこで、授乳中のママたちにも話を聞きました。

お子さん3か月のママ/指吸いをするのですが、母乳が足りないから吸っているのか、単に手があるという認識で吸っているのかわかりません。

お子さん3か月のママ/おっぱいを30分以上くわえていることがあります。「もういいかな」と思って離しても、泣き出したりします。ミルクを足したほうがいいのか悩みます。

2児のママ/例えば「ほっぺが赤くなったら」のような「足りている」というサインがあればいいのですが、正解もわからず、もやもやしていました。
授乳後の「指しゃぶり」や「泣く」などは、母乳が足りないからでしょうか?

「泣く=母乳が足りていない」と考えない

回答:石川紀子さん

泣くから母乳が足りないというわけではありません。例えば、たくさん飲み過ぎても「気持ち悪い」と感じて泣くこともあります。また、おっぱいを吸っている時間は、赤ちゃんにとってうれしい・心地いい時間です。そのため、授乳が終わると「ママ行かないで、離れないで」という気持ちで泣いてしまうこともあるのです。「泣く=母乳が足りていない」と考えないほうがいいでしょう。

焦らずにゆっくり、少しずつ赤ちゃんとの関係をつくっていく

回答:石川紀子さん

おっぱいの感覚と赤ちゃんの反応だけで、足りているかどうかを判断するのはとても難しいことです。どうして泣いているのかなど、だんだん赤ちゃんのサインが読み取れるようになっていくと思います。まわりの人たちに助けてもらいながら、試行錯誤を重ねて、焦らずにゆっくり、少しずつ赤ちゃんとの関係をつくっていけるといいですね。

実際は母乳が足りているのに「足りない」と感じる

回答:笠井靖代さん

「足りているか」については、「母乳不足」と「母乳不足感」があります。母乳不足感は、実際は母乳が足りているのに「足りない」と感じることで、大部分のママがそう感じて心配になってしまいます。
一般的に、母乳はミルクと比べると消化吸収がいいため、すぐにおなかがすきます。そこで何度も泣かれてしまうと、「足りないのかな」と心配になってしまうのは当然なのです。

母乳を十分に飲めている目安(生後3か月の場合)は、次のようなものがあります。

〇 1日に5回以上授乳している
〇 1日に5~6回、薄い色の尿をしている
〇 肌に張りがあって、いきいきと元気にしている

気になるときは、小児科や自治体の健診などで相談してみてください。

子どもの体重の増減が気になって、どれぐらい飲んでいるかベビースケールで量ったら、ネットでみた「1日の赤ちゃんが飲む目安」に全然足りていなくて、このままで大丈夫なのか不安になりました。神経質になってきたので、今は体重計を封印しています。
(お子さん7か月のママ)

産後の発育は、赤ちゃんの個性が大きく影響する

回答:笠井靖代さん

赤ちゃんの体重は、とても心配になることですよね。出生時の体重は、赤ちゃんの個性に加えて、子宮の中の環境などの影響を受けます。産後の発育は、赤ちゃんの個性が大きく影響します。そのため、平均より大きく産まれても、そのあとは個性に応じて小柄に成長する場合もあります。総合的に見ていく必要があるのです。あまり数字に振り回されないことが大事です。
哺乳瓶を拒否されてしまいます。克服法はありますか?
(お子さん3か月のママ)

飲ませてあげる人を変えてみる

回答:石川紀子さん

哺乳瓶であげるとき、ママだとおっぱいの匂いがするので、赤ちゃんは「おっぱいをもらえる」と思ってしまうのかもしれません。パパや家族など、飲ませてあげる人を変えてみるのもひとつの方法です。そのほか、ミルクの温度を少し変えてみる、搾乳した母乳を哺乳瓶であげるなど、いろんな工夫をしていると、突然大丈夫になることもあります。
「なんとしても哺乳瓶で飲ませないといけない」と考え過ぎないようにして、赤ちゃんにもプレッシャーを与えずに、ゆったりとした気持ちで授乳すると、意外と飲んでくれるかもしれませんね。
「母乳は夜につくられる」と聞いたことがあります。泣いてなくても、起こして授乳したほうがいいのか、寝かしておいたほうがいいのか迷います。
(お子さん3か月のママ)

夜は母乳の分泌が増えやすいが、無理にあげる必要はない

回答:笠井靖代さん

夜間授乳は、夜の母乳の分泌が増えやすいため、いわれているのだと思います。でも、授乳は、定期的に、赤ちゃんがほしいときにあげることが大事です。そのつど母乳をあげることで、母乳がつくられ、母乳育児がしやすくなります。赤ちゃんが寝ているなら、無理に起こす必要はありません。母乳がたまっているのであれば、搾乳で出し切ってください。すると、また新しく母乳がつくられます。

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