運動にやる気を出してくれない。どうしたらいい?

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2021/07/17

出典:すくすく子育て[放送日]2021/07/17[再放送]2021/08/14

娘は来年から小学校になります。体育の授業についていけるように運動の練習をしていますが、すぐにやめてしまいます。「どうしたらがんばれる?」と聞いても、「がんばれない、無理」と言います。私自身、運動が苦手だったので、子どもには同じ思いをさせたくないのですが、なかなかやる気になってくれません。どうすればいいのでしょうか。
(お子さん6歳のママ)

得意・不得意を大人の物差しで決めない

回答:野井真吾さん

親心から運動を教えたい気持ちはわかります。でも、その思いがプレッシャーになり、かえって運動が嫌いになる場合もありえます。大切なのは、運動の得意・不得意を大人の物差しでみて、早い段階で決めないこと。ほめることはあっても、否定をしないことです。
子どもへの声かけで、注意することはありますか?

「なんでできないの?」はNGワード

回答:内村周子さん

「なんでできないの?」を言ってはいけません。子どもも、ひとりひとり違って個性があります。その個性を受け入れて、見いだしてあげるのも親の務めではないでしょうか。

どんな声かけでやる気になってもらえる?

ここで、体操教室で子どもたちと触れ合っている内村周子さんに、声かけのコツや注意点を聞きました。

「ママもやってみるね」

「ママも小さいときは苦手だったんだよ」「じゃあ、ママもちょっとやってみるから」のように声をかけて、一緒にやってみましょう。親が、あえて失敗するところを見せてあげてもいいですね。「ママはできなかったよ! できる?」のように聞くと、頑張ってくれることもあります。

「やろうとした。それでいいんだよ」

できなくてもいい、「できなくても頑張ることが大事」だと伝えましょう。ひとつでもできたことがあったら、「1個いけた!すごーい!」とほめてあげる。失敗しても、チャレンジしたことが大事です。「やろうとしたじゃない。それでいいんだよ。すっごい!」と声をかけてあげてください。

全力でほめてあげる

体操教室でも、「すごいね! なんでもできるね! 頑張れ! かっこいいよ」のように声をかけています。できたときは、全力でほめてあげることを大事にしています。コロナ禍で、オンラインで教えることが増えましたが、「ほめる」ことは変わりません。


※2018年2月撮影(渋谷スポーツ共有プラザ&ラボ“すぽっと”)


幼少期にほめられたことが信頼関係につながる

コメント:内村周子さん

子どもが小さい時期は、特にほめてあげます。児童期・中学生・高校生になると、だんだんうぬぼれも出てくるので、ほめることが少しずつ減っていきます。厳しい言葉をかけても、幼少期にほめられて、自分を受け入れてもらえたという信頼関係があれば、きちんと言うことが聞けるようになるのです。
子どもが他の子と比べて多少劣っていたとしても、その部分を否定するのではなく、子どもの良い部分を見つけてあげることが大事だと考えています。

子どもと一緒に楽しむ、同じ目線で関わる

コメント:野井真吾さん

大人が子どもに教えるのではなく、一緒に楽しんで、同じ目線で関わる部分がいいですね。私も、その子の能力をどう引き出すかが大事だと思います。そのためには、子どもの目が輝く瞬間を見落とさないこと。それが、その子の発達欲求だと思います。
親には「この年齢なら、これができて当然。できてほしい」という思いがあるかもしれませんが、子どもが何を大事にしたいのかを見てあげることが、いちばんの基本です。そこから課題も見えてきます。

どうすれば運動に興味を持ってくれる?

運動能力をもっと伸ばすには?

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