子どもにとって、友だちはどんな存在なの?

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2020/06/13

出典:すくすく子育て[放送日]2020/06/13[再放送]2020/06/20

友だちとケンカしたり、うまく遊べなかったり。わが子の友だち関係が心配になることもありますよね。子どもたち同士の関係は、大人とは違うのでしょうか。そこで、幼稚園の子どもたちに「友だちのどんなところが好き?」と聞いてみました。

4歳の子どもたちは、「えがおが好き」「のぼるところが好き」のように、友だちの表情や行動など「目に見える特徴」を好きなところとしてあげていました。

5歳になると、「いっしょに遊ぶところが好き」となります。少しずつ、自分と気の合う友だちができて、一緒にいる時間が大事になってくるようです。

6歳になると、「おもしろい」「やさしい」など、友だちの内面に目が向くようになります。「その子の個性や性格が好きだから、一緒に遊びたい」という気持ちが強まるようです。

子どもたちにとって、友だちとはどんな存在なのでしょうか?

遊ぶことで友だちとの関係を作り、深めていく

回答:汐見稔幸さん

人間は、上手に人との関係を作ることによって生き延びてきました。その関係の作り方が、発達段階によって変わっていくことが見事にあらわれた調査ではないかと思います。私自身の体験でも、一緒に遊ぶことで相手の性格がわかってきて、それが大人になった今でも続くような関係づくりにつながっています。
もうひとつ、私がプラスしたいのは、一緒にちょっと悪いことや冒険をすることです。子どもが、大人の見えないところで、ちょっと危ない、ちょっとケガするかもしれない、そんなドキドキするような遊びをする。ハラハラするけど、既成の枠を破りたくてしょうがない。ひとりだと不安だけど、友だちと一緒なら、お互いに励まし合って、仲間関係が深まっていく。そのような関係は、大人になっても続くのではないかと思います。何かあったときに相談できるような、そんな友だちをつくることが大切です。
そのような意味での、友情を育むような体験をすることが、人間の一生にとってとても大事だと思います。

いろんな子を見ることで、子どもの内面の幅が広がる

回答:柴田愛子さん

私は、子どもの群れが必要だと思っています。必ずしも友だちでなくてもいい。子どもがたくさんいると、ひとりひとりの違いを感じることができます。あんなことをする子がいる、あんなすてきな子がいる。いろいろな子がいることが、体にしみこんでいくんです。その中で、憧れになる人、自分の気持ちをわかってくれる人を見つけていく。子ども同士で共感し合ったり、違いを補い合ったり、そのような関係の中で、子どもたちの内面の幅が広がっていくと思います。

子どもは友だちからいろんな刺激を受けて成長していきます。それぞれ、その子なりのペースとやり方で友だちをつくっていくので、親は焦らずに待ってあげてくださいね。


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