今の子どもたちは、本当に体力が落ちているの?

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2020/02/01

出典:すくすく子育て[放送日]2020/02/01[再放送]2020/02/08

最近、子どもの体力が落ちているという話を聞きました。1歳の息子はハイハイとよちよち歩きが中心で、まだダイナミックに動くことはありませんが、体力をつけたいと思ってスイミングに通っています。今の子どもたちは本当に体力が落ちているのでしょうか。最低限の体力をつけて、運動も楽しんでほしいと思っています。
(1歳1か月 男の子のママ)

4〜6歳の運動能力は、いくつかの項目で以前と比べて遅れがみられる。

回答:吉田伊津美さん

4〜6歳くらいの運動能力は、以前と比べて遅れがみられる項目があります。例えば、ボール投げ、立ち幅跳び(立って遠くに跳ぶ)などは約30年前と比べて半年ほど、体支持持続時間(両腕で体を支える)では約50年前と比べて1年半ほど遅れていると言われています。

0~2歳は、体力・運動能力をつけるための土台を作っている段階です。

回答:加部一彦さん

4~6歳のデータについては、外で遊ぶ機会が減り、家の中にこもっていたり、車に乗ったりする機会が増えていることが運動能力の低下に影響しているのではないかと考えられます。
「体力」は、さまざまなとらえ方がありますが、一般的には、精神的な要素と身体的な要素があります。身体的な要素には、病気などに抵抗する力「防衛体力」と、体を動かして運動する力「行動体力」があります。このうち、行動体力に含まれる、筋力や敏しょう性、瞬発力や持久力などが、いわゆる「運動能力」にあたるとされています。



赤ちゃんの時期は、運動をつかさどる中枢神経が十分発達していないので、まだ運動能力を育てる段階にはありません。赤ちゃんの発達が、首がすわる、寝返りをする、ハイハイをするなど、段階を踏んで進んでいくのは、中枢神経の発達に沿ってできることが増えていくから。1人で歩くということがこの時期の最初の目標です。大きな頭を支え、バランスを取って歩くのはとても大変なことなのです。0~2歳は、体力・運動能力をつけるための土台を作っている段階です。皆さんが気になっている体力や運動能力は、もう少し後のことではないかと思います。

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