シン・イヤイヤ対処法とは?
イヤイヤ期には、真正面から向き合わない選択肢もあるという宮里暁美さんから、令和版イヤイヤ対処法を紹介してもらいました。やり方は簡単、たったの2ステップです。みなさんも参考にしてくださいね。
ステップ1 「あ!〇〇するんだった!」作戦
子どものイヤイヤがはじまったら…
突然、まったく関係ない言葉をかけてみるのです。
「あ!〇〇するんだった!」と言うと、空気が変わります。さっきまでグズグズしていた子が、「なんだろう?」と見てきたりすることもあります。あまり気にしないで、日常をはじめてしまうのです。
「お茶を飲まなくちゃ」「眠たくなっちゃった」など、空気を変える言葉は、日常生活にいろいろありますよね。
何をしてもイヤイヤが収まらないときは、子どもと向き合うことをいったんやめてみるのがポイントです。
りんたろー。さん(MC) 新しいイヤイヤ期の関わり方は、まずは子どもと真正面から向き合わないことが、ひとつのポイントになるのですか?
宮里暁美さん 「これだけをしましょう」ではなく、共感する、「どうしたの?」と声をかける、願いを聞くなど、いろいろしてみたことで、行き詰まったり、いつも同じような状況になったりしたとき、次のステップとして提案したいと思っています。
りんたろー。さん(MC) 関わり方に、いろんなバリエーションを持っておくと、気持ちが楽ですよね。肯定と共感しかないと思うと、それができなかったときに自分を責めてしまうかもしれません。丸山さんは、どう対応していますか?
丸山桂里奈さん(MC) 子どもが激しく泣いてイヤイヤ言ったら、「私だってすごくイヤだよ!」と言っています。「ピヨピヨ…」と鳥になったりもしますね。鳥になることで鳥として考えるから、少し気持ちが落ち着くことがあるんですよ。![]()
宮里暁美さん 斬新だけど、いいと思います。いろいろやってみるのは、とてもいいことです。ピヨピヨと鳥になって「ママ、いい加減にして!」と言われたら、しばらく鳥を封印すればいいのです。 空気が変わる手はいろいろあります。うまくいかなかったことも大事なコミュニケーションです。「これじゃなかったんだ」と気づいて、あとは寝るしかないなと思えます。私はよく寝ましたね。
―― スーパーや電車など、公共の場で試すのは難しいかもしれません。どう考えたらいいですか?
気持ちを切り替えるきっかけになる「とっておき」を
回答:麦谷綾子さん 子どもが気持ちを切り替えるきっかけになる「とっておき」があるといいですね。「引き出し」「隠しだま」と言ってもいいです。おもちゃやお菓子、動画かもしれません。ただ、イヤイヤすればとっておきが出てくるのは違うと思います。 でも、それでもうまくいかないことはありますよね。私の子も床で転げ回っていました。そういうとき、周りの人たちは、ママ・パパが一生懸命対応しようと工夫している様子を見て、うるさいと感じる人はほとんどいないと思います。私はいつも心の中で応援してます。
ステップ2 イヤイヤ物語にピリオドを打つ
ステップ2では、子どもが新たな気持ちでスタートできるようにお手伝いしましょう。
空気を変えて、せっかく子どものイヤイヤが落ち着いたのに、「さっきはなにがイヤだったの?」といった言葉をかけていませんか?
このような声かけは、せっかく収まった子どもの気持ちを蒸し返し、イヤイヤな気持ちが再び起こる可能性があります。
終わったことには触れず、何か一緒にできることを提案するなど、「さっきのイヤイヤはもう終わった話だ」とピリオドを打ちましょう。おすすめは、新しい気持ちになれる言葉かけ。
「なんだかとってものどが乾いたね。冷たいお水を一緒に飲もう」「さっき外にきれいなちょうちょがいたよ。お外に出て探しにいこう」「サラダをつくるの、一緒にやってみない?」など、前向きな気持ちになれる言葉をかけます。
子どもが誘いにのってきたら、イヤイヤ物語は無事完結です。わが子ならどんな誘いで気持ちが切り替えられるか、引き出しを持っておくといいですね。
りんたろー。さん(MC) 勉強になります。イヤだったことを落ち着いてから振り返って冷静に整理していくのは、いいことなのかなと思っていました。
すくすくファミリー(お子さん5歳・2歳9か月のパパ) 次に生かそうと思って振り返りをしたくなりますが、きっとそのつど違うから、ほとんど生かすところはないのかもしれません。
―― 子どもにイヤイヤした気持ちを聞いてはいけないのでしょうか?
次の”イヤイヤ対処”に生かすために聞くのはNG
回答:宮里暁美さん 気持ちはとてもわかります。私自身もたくさん聞いてきました。イヤイヤを起こさないようにするためではなく、「どんな気持ちなの?」と聞きたいなら、聞いてもいい。ただ、それを次に生かすためだと、違ってきてしまうのでNGとしてみました。イヤイヤしたときのざわざわした気持ちなどがよみがえるなど、それを語り合うことはあまり建設的だと感じません。 聞くタイミングもあると思います。入浴中など、子どもがリラックスしているときに「あのとき、私もムキになりすぎちゃった。ごめんね」と言ってたら、「だって、〇〇がイヤだったんだもん」と、言い出すことがあります。「イヤだった」と言えたとしたら、次の段階に行く大事な経験をしたわけです。
りんたろー。さん(MC) 自分で吐露することでも、ステップアップしていくのですね。
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