なんでもイヤイヤ… 親はどう対応すればいい?

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2024/01/13

出典:すくすく子育て[放送日]2024/01/13[再放送]2024/01/18

3人の子どもたちを育てています。上の2人のときはイヤイヤに困りませんでしたが、3人目の娘(2歳)は違うようです。朝の着替えのとき、靴を履くときなど、1日中なんでも「イヤイヤ」と言っています。
ある日、娘がスーパーで子ども用の小さなショッピングカートを引いていたとき、「こっちのカートに乗る?」と言って大人用のカートの子ども席に乗せようとすると、「イヤだ~!!」と店中に響き渡る声で叫びました。外出先では周りの目も気になります。
本人の気持ちを尊重したいので、3~5分ほど落ち着くまで待つなどしていますが、スムーズな日も、難しい日もあります。娘が納得するようにしたいけど、どう対応すればいいのでしょうか。
(お子さん14歳・9歳・2歳のママ・パパ)
鈴木あきえさん(MC)

お出かけ先でのイヤイヤ全開は大変ですよね。周りの目も気になります。

子どもの心は、共感・応答すると落ち着く

回答:渡辺弥生さん

共感したり、応答したりして対応すると、子どもの心は落ち着きます。例えば「こういうことが嫌なんだね」「これが悔しかったんだね」「このカートを引きたかったんだね」などです。その上で余裕があれば「じゃあ、お母さんとこのカートで向こうへ行ってみようか」など、ワンクッション置いてみてください。子どもに、解決につながるような方法を教えていると、次第に自分でできるようになります。そんな種をまいておくのが大事かもしれません。
古坂大魔王さん(MC)

子どもに教えるときと、子どもができるようになる時期には、時間差があるのですね。最初はそのことに気づかず、「今、聞かないからダメだ」と思ってしまいますよね。

子どもが落ち着いているときに褒めたり・達成感を与えたりする

回答:渡辺弥生さん

親は、子どもが騒いだときを気にしがちですが、落ち着いているときにも目を向けてみましょう。子どもは親の注意を引きたいところがあります。落ち着いてできているときに「○○ちゃん、こういうことをやろうとして、できてすごいね」と褒めてみてください。子どもに達成感を持たせていると、あまり騒がなくなることがあります。
鈴木あきえさん(MC)

イヤイヤ期は、本当にイヤイヤばかりが見えて、子どもができているところをおろそかにしがちかもしれませんね。


―― すくすくファミリーのみなさん、イヤイヤに効果的だった対応はありますか?

お子さん2歳・0歳のママ

危険な場所でのイヤイヤのときは、声のトーンを変えます。例えば、道路に飛び出すような命の危険があるときは、できるだけ声のトーンを低くして、ゆっくりと「いま飛び出したら危ないよね」と伝えます。すると、子どもも「本当にダメなんだ」と気づいて、少し気持ちが落ち着くように感じます。
お子さん6歳・4歳・2歳のママ

家に帰ろうとしないイヤイヤのときは、「好きな場所へ誘導作戦」です。例えば、公園から帰るとき「やだ! 遊びたい」「帰りたくない」となったとき、「じゃあ、電車を見に行こう!」と声をかけます。子どもたちは電車が好きで、公園や買い物の帰り道に電車が見える陸橋があるんです。一緒に電車が見える場所に行き、そのまま帰宅していました。
お子さん4歳・1歳のママ

お風呂や着替えなどがスムーズにいかないイヤイヤのときは、子どもに選ばせています。例えばお風呂がイヤなら、「お母さんとお父さん、どっちにする?」「今日は妹と入る?」「先に入る? 後に入る?」と、いろいろな引き出しで考えて選択肢に幅を持たせておきます。そのときのイヤの程度に合わせて引き出しを変えています。

未来のことを伝えると、子どもは見通しが立ち安心できる

鈴木八朗さん

イヤイヤに対応するときは、子どもが見通しを立てて、安心感が持てるように働きかけてみましょう。「お風呂に入ってきれいになったら、寝る前に絵本を読もう」「着替えたら、一緒にお出かけしよう」など、少し先の未来を子どもに伝えるのです。未来に何かを提案しておくだけでも、まるで違うと思います。

イヤイヤ期で親子の関係を作っている

鈴木八朗さん

先ほど、パパ・ママたちから、子どもを尊重するために待つ、子どもに選ばせるという話がありました。子どもは、そのような経験を通して、「自分がこうやると気持ちが落ち着く」「パパ・ママはちゃんと待ってくれる」と思えます。イヤイヤ期で、親子の関係を作っているのです。一生続くような関係性なので、とても大事だと思います。


―― あまりよくない声かけはありますか?

比較しない・質問しない・否定しない

回答:鈴木八朗さん

まず、「比較しない」です。子どもは「今、この自分は、こうやりたいんだ」と言っているので、「〇〇ちゃんはできてるのに」と比較しないほうがよいでしょう。また、過去に子ども本人が言ったことも、「今」のことを言っているので、比較しないほうがいいですね。
次に、「質問しない」です。イヤイヤの原因の1つに、自分の感情を言葉で説明できないことがあります。それなのに「どうして?」と説明させようとすると、子どもを余計に追い詰めることになります。
最後に、シンプルに「否定しない」です。今やろうとしていることを「どうせできないんだから」「その方法はおかしい」というように否定しないことが大事です。

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