パパの育休について、会社の理解が足りない…

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2023/08/05

出典:すくすく子育て[放送日]2023/08/05[再放送]2023/08/10

これまで、長男のときに3か月、次男のときに2か月、2回の育休を取得しました。授乳以外のことは何でもやるつもりでした。子どもが生まれて最初の数か月は一生にそのときしかないので、その経験は今も生きていると思います。でも、会社の対応に苦しい思いをしました。
1回目の育休のときは、新たに社員を採用して業務を引き継いでもらえるなど、会社側が配慮してくれたようにみえました。ところが、育休が明けて職場復帰すると、私がいない期間で新体制に変わって、仕事内容も変わって苦労しました。
それから3年後、2人目の育休を申請したときは、人員の補充はなく今のメンバーでフォローする方針になっていました。そのため、育休中は週2回の午前中出勤、足りない部分はリモートワークでカバーしていました。新生児の大変な時期を、仕事をしながらになり、名ばかりで中途半端な育休でした。かえってママに迷惑をかけてしまったと心苦しく思っています。
2回の育休を通じて、育児に対する会社の理解が足りないと痛感しました。例えば、職場の人に「夜中に子どもが寝なくて、私も寝不足なんですよ」と世間話をしたところ、「それはダメだ。仕事にならないから別の部屋で寝たほうがいい」と言われたんです。たまたま同時期に、突発的に病気で1か月ほど職場から離れていた人がいたのですが、復帰するときは「大丈夫だったか?」とまわりから心配されていました。一方で、育休はとることが迷惑だという雰囲気がありました。
その後、この会社に勤め続けるか悩んで、退職することにしました。しばらくは専業主夫として家族を支えて、将来的に起業などを考えています。
(お子さん2人のパパ)
すくすくファミリー(パパ)

中学校の教員です。育休のとき、私の代わりの先生を探していただきましたが、見つかりませんでした。教員不足の影響が育休にも影響しています。
すくすくファミリー(パパ)

私の職場でも育休の補充や異動はありません。今いる社員で同じ量の仕事をこなしていました。
古坂大魔王さん(MC)

職場で誰かが育休を取得したら、まわりの人にも手当のようなものが出るといいですよね。
天野妙さん

実は、育休を取得した社員の同僚に「応援手当」の支給をはじめた企業もあります。
小﨑恭弘さん

まわりの人たちへの手当は、少しずつはじまってきたところです。やはり、育休をとらない理由に、職場の人たちに迷惑をかけたくない思いがあります。手当が出ることで、お互いに気兼ねなく育休をとったり、サポートし合ったりすることにつながると思います。


―― 小﨑さん、天野さん、みなさんの話を聞いていかがですか?

育休を取得した人のほうが会社への帰属意識が上がる

小﨑恭弘さん

実は、育休を取得した人は、上司やチームへの感謝、会社への帰属意識が上がり、復帰してから頑張ろう、助けてもらった分をフォローしよう、次に誰かが育休を取得するときは助けようとなります。そのように、よい循環が起きるという調査もあります。会社もうまく活用してほしいですね。

育休をとりやすいかどうかで、会社の価値観が見える

天野妙さん

育休を取得した方の話を聞いていると、会社には「やりたいことができたので辞めます」と伝えながら、「本当は育休がとれないことが理由」という方がとても多くいます。育児休業は権利でもあります。会社側も危機感を持って、意識を変えていただきたいと思っています。
また、不確実な時代で、勤めている会社が永続する保証はなく、会社の将来性が大事になると思います。会社の価値観は、育休の取得しやすさからも見えてきます。そういったことを考えて、会社を旅立つときがあってもよいのではないかと思います。

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