同い年の子に比べてできないことが多く、子どもの発達が気になります。

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2019/11/02

出典:すくすく子育て[放送日]2019/11/02[再放送]2019/11/09

子どもの発達が気になっています。今年幼稚園に入ったばかりですが、同い年の子に比べてできないことが多いと感じています。例えば、着替えのときにかたくなに拒否したり、お風呂を嫌がったりします。理由も分からず、困っています。トイレトレーニングのときに、できない理由をインターネットで調べると、「発達障害」という言葉が出てきました。インターネット上の発達障害のチェックリストを見ると、「手をつなぐのを嫌がる」「着替えができない」「生活習慣が身につかない」など、当てはまる項目がいくつかありました。検索を続けるとますます心配になり、その後も誰にも相談できませんでした。「いつかできるようになる」とよく言われますが、いつできるようになるのか、心配になるばかりです。
(3歳6か月 女の子のママ)

現代の子育て環境は、発達に幅があることを見落としがち。

回答:久保山茂樹さん

本当にいろいろな情報があふれていますので、そういうものに触れて不安になってしまうことも多いと思います。そうした不安は、今の子育ての環境も影響しています。子どもが小さいうちはどうしても孤立してしまい、お母さんと子どもだけの環境になってしまいがちです。本やインターネットを見ると「○歳ぐらいでこれができる」と書いてありますが、実際の発達には幅(個人差)があることを見落としてしまうのかもしれません。特に1人目の子どもの場合には、基準になるものがお父さんやお母さんの中にありませんから、とても心配になってしまうのでしょう。

「その子によって発達のしかたは違う」ということが大事な視点です。

回答:中井昭夫さん

子どもの発達を見るときには、「その子によって発達のしかたは違う」というのが大事な視点です。大人にとっては、この年齢ならこれくらいできるのではないか、もうできてほしいと思ってしまいますが、その当たり前が子どもにとっては当たり前ではないことがあります。子どもの視点に立ってみると、それぞれその子なりの理由が見つかることがあると思います。

子どもの発達が気になったら

解説:中井昭夫さん

まず、子どもの視点に立ってみましょう。
「子どもの視点に立つ」とは、子どもは「大人とは見え方や感じ方が違う」と理解することです。

大人にとっては「なんでもない」ことでも、子どもは「すごく高い」「すごく暗い」などと感じることもあり、「疲れた」「眠い」などいろいろな理由があってできないことがあります。

こういった理由を、言葉でうまく説明することが難しいため、親は、子どもとコミュニーションがとれないと感じてしまうのです。

<発達が気になるときの要因>
〇感じ方の違い・性格・体調
〇発達のスピード・苦手意識
〇引っ越し、入園など環境の変化
〇発達障害 など

このように「発達が気になるときの要因」には、感じ方の違い、発達のスピード、引っ越しのような環境の変化など、さまざまな理由があり、「発達障害」もそのうちの一つです。

気持ちを切り替えられるよう予告をして見通しを持たせて。

回答:久保山茂樹さん

子どもが行動するには、「納得」が大事です。大人は時間に追われていますから、しなければならないことを早くしてほしいと思うのですが、子どもは遊んでいるときに突然「お風呂に入ろう」「お着替えしよう」と言われても困ってしまいます。もし余裕があれば、ちょっと予告をしておくのはどうでしょう。「そろそろお風呂に入るよ」「あと3回やったらおしまいね」などの声かけをしてみましょう。

楽しくなるような目的をつくってあげるのも一つの方法。

回答:中井昭夫さん

例えば、お風呂の場合には、お風呂に入る前からぬれても大丈夫なおもちゃで遊んでおいて、「じゃあ、この子もお風呂に入れてあげようか」と持ちかけると、「お風呂に入れてあげる!」と、スムーズに移行できることもあります。自分が入るのではなく、「おもちゃのお世話をしてあげる」などの目的があると、お風呂に入るのが楽しくなるかもしれませんね。

大きな音が苦手で、人一倍怖がるので心配しています。

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