お薬吐いてしまったらどうする?~赤ちゃんの投薬のコツ~

クリップ
クリップ

1

第5回 お薬吐いてしまったらどうする?~赤ちゃんの投薬のコツ~

img_vol5_01赤ちゃんが体調を崩してしまうと、家族は大変ですよね。
病院へ行って薬をもらっても、まだうまく飲むことができなかったり、お薬を飲んでもすぐに吐いてしまったりして困ったことはありませんか?

NHK育児番組「すくすく子育て」の解説から、赤ちゃんの投薬について確認しましょう。解説をいただいたのは、こちらの3名の方々です。
草川 功さん(聖路加国際病院 小児科医長)
日沼 千尋さん(東京女子医科大学 看護学部教授)
萩原綾子さん(神奈川県立こども医療センター 小児看護専門看護師)

くすりを飲ませるコツは?

img_vol5_02病院に行って薬をもらっても、赤ちゃんにちゃんと飲ませるのは意外と難しいですよね。
首を振って嫌がったり、舌で押し戻して飲んでくれなかったり、どのようにして飲ませるのが良いのでしょうか。赤ちゃんのお薬、飲ませるコツをご紹介します。

『環境を変えることで飲むケースも』
(解説:草川功さん)
いつもと違う場所で与えたり、ママではなくパパが与えてみたりするなど環境を変えることで嫌がっていた薬を飲んでくれる場合もあるので試してみましょう。また与える側が一生懸命になりすぎると、子どもは敏感にそれを感じて意地でも飲もうとしなくなります。嫌がるときは無理をせず、一休みして気分を変えてあげましょう。なお、抗生物質や抗ぜんそく薬、抗けいれん薬などは決められた量をきちんと飲まないと効果を発揮しないので、これらの薬を一旦飲んでも20分以内に吐き出してしまった場合は、30分~1時間くらい間を置き、子どもの気分が変わってからもう一度飲ませ直すようにしてください。
『薬を舌に乗せないようにして味を感じさせないことがコツ』
(解説:萩原綾子さん)
子どもに薬をうまく飲ませるコツは、舌に薬を乗せない(薬を舌に触れさせない)ようにすることです。そのためのテクニックをいくつか紹介します。

img_vol5_03

1)ゼリーを使う
服薬補助ゼリーを使う場合は、一度にたくさんではなく少量ずつがポイント。まず服薬ゼリーの水分をよく切ります。次にスプーンに少量のゼリーを出し、その上に少量の薬を乗せ、さらにもう一度ゼリーを乗せて、ゼリーで薬をはさんで飲ませます。
市販の固めのゼリーを使う場合は、一口大のゼリーに軽く切り込みを入れ、そこに薬を少しずつ入れて飲ませます。プリンやヨーグルトでも代用できますが、かえって苦みが増したり、薬の効果に影響したりすることもあるので、心配なときは医師や薬剤師に相談してください。

2)水で溶く
薬を水で溶くときは、とろっと垂れるくらいのゆるめのペースト状にすることがポイント。水やミルクですぐにのどの奥に流れ、薬が舌に残りません。ペーストよりさらに薄く溶いた薬をスポイトで飲ませるのもおすすめです。赤ちゃんの背中をまっすぐ起こして抱きかかえ、スポイトの先1〜2cmを舌に乗せます。赤ちゃんが吸い込むタイミングを見ながら、舌に薬液が触れないようにのどの奥に流し込みます。このとき、赤ちゃんを寝かせると気管に入るおそれがあるので起こした姿勢で抱きかかえるように注意しましょう。

また薬を見るだけで警戒する場合もあるので、子どもから見えないところで準備をしてサッと与えるようにしましょう。少し大きくなってきたら、ことばがけで子どもの気持ちを盛り上げたり安心させたりすることも大切です。

チョコレートに薬を混ぜても大丈夫?

img_vol5_04どうしても赤ちゃんが薬を嫌がると、「甘いものと一緒に飲ませたらちゃんと飲むのではないか」なんて考えてしまいますよね。
でも、お薬をチョコレートなどの甘いお菓子に混ぜて飲ませるなどは、お薬の成分に影響はないのでしょうか?

『変質の恐れがあるため、注意』
(解説:草川功さん)
薬を食品に混ぜると、その時の温度や混ぜるものの組み合わせによっては薬が変質したり、効果が落ちたりする可能性があります。また混ぜる食材によっては、味が一層まずくなってしまうこともあるので、医師や薬剤師に薬に混ぜても大丈夫かどうか、必ず相談するようにしてください。
またアレルギーのある食材や、初めて食べさせるものに混ぜないよう注意しましょう。
『食材に混ぜる工夫ではなく、薬を飲んでくれるように“声かけ”を工夫する』
(解説:日沼千尋さん)
食品に混ぜるのはあくまで最終手段だと考えてください。
病院では子どもが2歳になるころに、薬の説明をするようにしています。
「薬を飲むと良いことがあるよ」「頑張る君が好きだよ」など、なるべく自分から飲んでくれるような声かけをしてみましょう。
また、薬を飲ませるとき、ママやパパは怖い顔になりがちです。何事もなかったかのように、楽しく手早く飲ませてあげてください。そして薬を飲めたら盛大にほめてあげましょう。お口直しにご褒美のおやつをあげるのもいいでしょう。
その他、親が薬を飲むお手本を見せるのも良い方法です。また、「お友達の○○ちゃんは、こうやって飲んでるから飲めるんじゃない?」とお友達の話をしながら、飲むように促すのも良いですよ。

img_vol5_05

薬を処方されるとき、子どもの体重は正確に伝えるべき?

img_vol5_06病院では、必ず赤ちゃんの体重を聞かれますよね。
でも、赤ちゃんは日々大きくなっていますし、具合が悪くなる直前の体重をはかっていないこともありますよね。病院で体重を聞かれた時、どの程度の正確さが求められるのでしょうか。

『おおまかに答えても影響はないが、正確に伝える方が安全』
(解説:草川功さん)
薬は体重や月齢を考慮して処方されます。
例えば1歳前後は10kgが標準の体重です。おおよそ1歳未満と1歳を境に処方する薬の量が変わります。300グラム程度であれば、授乳や排便ですぐに変化してしまう程度の体重ですので、実際に処方される薬に大きな影響は出ませんが、正確に伝える方が安全です。

薬を吐いてしまったら?

img_vol5_07赤ちゃんが嘔吐している場合、せっかくお薬を飲ませても、すぐに吐いてしまうことも考えられます。一度飲んでしまったら、ある程度はお薬が吸収されているのでは?と考えたり、逆にまだ吸収されていないのでもう1回飲ませるべきでは?など悩んだりする場合もあると思います。そんな場合どうすべきかを、確認しましょう。

『少し時間をおいてもう一度飲ませましょう』
(解説:草川功さん)
薬の種類にもよりますが、薬を吐くということは、薬がからだに入っていないということなので、もう一度飲ませましょう。ただ、吐いた後すぐに飲ませても、また吐いてしまうかもしれないので、少し時間をおいてから飲ませると良いですよ。
『吐きそうになったら時間をおいてもう一度』
(解説:日沼千尋さん)
薬を飲ませてから、吐くまでの時間にもよります。
飲ませてからすぐに吐いてしまった場合は、もう一度飲ませてあげてください。
飲ませてから時間が経って吐いてしまった場合は、次に飲ませるタイミングを待って大丈夫でしょう。

「赤ちゃんの健康特集」、いかがでしたでしょうか。
来月は、育児でイライラしているママ・パパのための『育児のストレス解消特集』をお届けします。来月の特集を、楽しみにお待ちください!


赤ちゃんの健康特集

こちらもおすすめ!

PR

×     閉じる