子どもに何度、声をかけても聞いてくれない。繰り返し言っても、わかっているのか怪しい。どんな言葉なら子どもに伝わるのか、叱るときはどう言えばいいのか、声かけの悩みについて専門家と一緒に考えます。
専門家:
倉石哲也(武庫川女子大学 教授/臨床福祉学)
岩井久美子(まちの保育園 前園長/保育環境アドバイザー)
話を聞いてくれない子に、どう声かけしたらいい?
子どもに否定的な声かけをしてしまう…
叱るときの声かけは、どうすればいい?
子どもと向き合う時間が増えると、声のかけ方が変わる
倉石哲也さん
コミュニケーションは言葉だけではありません。表情やしぐさ、声のトーンなどもあります。乳幼児が理解しやすいのは、言葉よりも、そのような「非言語コミュニケーション」なのです。
私のお勧めは、1日に5~10分でもいいので、子どもと2人だけの時間をつくることです。そのとき、禁止・指示はせず、子どもがしたい遊びをする、子どもに合わせることをルールにしましょう。子どもの遊びをうしろから追いかけたり、子どもが興味を持ったことを一緒にしてみたり。そうしているうちに、「こんなことができるようになった」「そんなことに関心を持っている」と気づきます。
向き合う時間が増えると、声のかけ方が変わってきます。きょうだいがいるなら、それぞれとの時間を意識していけば、それぞれでどんな声かけがいいのかだんだんとわかってくるようになります。