親子で絵本を楽しもう(4)3~5歳ごろの絵本の楽しみかた

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2020/03/05

出典:まいにちスクスク[放送日]2020/03/05[再放送]2020/03/12

絵本に親しんでほしいと思っても、子どもが興味を示さないことはありませんか? 絵本の選びかたや読みかたがわかれば、絵本の時間がもっと楽しくなりますよ。
今回は、3~5歳ごろの絵本の楽しみかたを紹介します。

講師:
代田知子(埼玉県三芳町立中央図書館 館長)
司書として30年以上活動。これまで読み聞かせの会などで多くの親子に絵本についてのアドバイスを行ってきた。

絵本の選びかた(3~5歳ごろ)

子どもによって個人差があるのであくまで目安ですが、3歳ぐらいになると、少しずつ長いお話の絵本や、物語を楽しむことができるようになります。

そんな時期には「主人公の気持ちになってストーリーを楽しめる絵本」がよいでしょう。ごっこ遊びが大好きな子どもは、空想世界に難なく入り込むことができます。

主人公の気持ちになって楽しめる絵本

『ねずみくんのチョッキ』

主人公のねずみくんに共感しながら読む絵本です。

ねずみくんのチョッキを、いろいろな動物たちが「ちょっと着させて」と言ってくるお話です。大きな動物が無理に着るので、小さなチョッキがどんどんのびていってしまいます。
子どもは、ねずみくんになりきって「僕の大事なチョッキ、大丈夫かな」と心配しながら楽しんでくれます。

『はじめてのおつかい』

長いお話も好きという子どもにはこちらの絵本。

主人公の5歳のみいちゃんは、ママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。ひとりで歩く道はドキドキの連続。ようやくお店に着いて、「ぎゅうにゅう くださあい」と言いますが、小さな声しか出ません。お店の人に気づいてもらえるように、勇気を振り絞って、何度も声をかけます。
子どもは、みいちゃんになりきって、おつかいの使命感や、お店の人に声がかけられない焦りを感じながら読んでいきます。

絵本の読みかた・楽しみかた

絵本を読むとき、大人は文字ばかりを読んで、絵をじっくり見ていないことがあります。でも、絵は、ことばと同じくらい多くのことを語っています。子どもに絵をよく見せて、親自身も絵をよく見て、考えながら読んでみると、今まで以上に子どもが喜ぶ読みかたができるかもしれません。

例えば「はじめてのおつかい」で、ママがみいちゃんにおつかいをお願いするシーンです。絵をじっくり見ると、ママは食事作りのまっ最中で、後ろには赤ちゃんもいて手が離せない状態です。みいちゃんの「私にできるかな、でも自分が行くしかない」という揺れる気持ちが伝わってきます。そんな絵の雰囲気を大事にしながら読んでみましょう。

子どもは、描いてある絵からも、耳で聞いたことばからも想像力をはたらかせています。風景や人物の声、時にはにおいも。子どものイメージを自由にふくらませてあげてください。

子どもの想像力には、絵本の絵をこえたリアルがある

幼いころ好きだった絵本を、大人になって読み返してみたら印象が違って驚いたという経験があります。『ぐるんぱのようちえん』という絵本です。



主人公のぐるんぱが作るビスケットが「とてもおいしそう」だったという記憶があったのですが、大人になって見返すと、確かにおいしそうだけど、記憶にあるようなリアルなビスケットではなく、シンプルな絵だったのです。
子どもは、大好きな絵本を読んでもらっているとき、頭の中には絵本の絵をこえたイメージが思い描かれているのだと思います。子どもがどんな世界を想像しているのか考えるのも楽しいですね。
(代田知子さん)

幼いころ絵本で聞いたことばは、やがて自分の気持ちを伝えたり考えを深めたりするための基礎になっていきます。絵本で楽しいやりとりをしてくださいね。


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