「あきえの知ってビックリ!! 赤ちゃんの世界」第3回 ベビーカー

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2020/01/25

出典:すくすく子育て[放送日]2020/01/25[再放送]2020/02/01

オムツにミルク、食事用品やおもちゃ⋯⋯。赤ちゃんのためのグッズ、たくさんありますよね。
番組MCの鈴木あきえさんが開発現場にお邪魔して、どのように作られているのかレポートします!

今回の赤ちゃんの世界は、「ベビーカー」!

専門店に行くと多くの種類のベビーカーが売られています。子育て家族にはなくてはならないアイテムですよね。
今回は、ベビーカーの研究開発の過程を見せていただきます。

開発過程の前にちょっと寄り道。歴代ベビーカーを拝見。

メーカーのショールームに、歴代のベビーカーが展示されていました。 左がこのショールームで最も古い1977年の量産型ベビーカー、右が最新型のベビーカーです。

ベビーカーの変遷の中で、一番進化したのは「赤ちゃんを守る機能」だということです。
その開発過程についてじっくり見ていきましょう。

赤ちゃんを守るクッションの開発

平坦に見えるアスファルトにも小さなデコボコがあり、さまざまな衝撃を受けることになります。赤ちゃんにとっては大きな衝撃なので、その衝撃を抑えることが非常に大切です。

昔のベビーカーは、赤ちゃんが座る部分は布が張ってあるだけでしたが、最近のものは、お尻から頭の部分までウレタンのクッションがしっかり入っています。
クッションの衝撃吸収力はどのようなものなのでしょうか。

5メートル前後の高さから生卵を落として、クッションで受け止めるという実験を行ってみました。実験用のクッション(画像右)は、ベビーカーのクッションと同じ素材と厚さです。バウンドしても外に出ないようにバケツ型にしてあります。

生卵を落としてみると⋯⋯。見事、割れずにキャッチすることができました。ヒビも入っていません。

試験施設では、衝撃吸収度の細かいチェックを行っています。

こちらは段差での走行を再現する装置です。体重や体のつくりが赤ちゃんと同じ新生児ダミー人形を用意し、5か所のセンサーから赤ちゃんの体にかかる衝撃をデータ化します。
こうしてさまざまな実験と研究を重ねた結果、衝撃を吸収できる素材が開発されていくのです。

フレームの頑丈さをチェック

昔のベビーカーは、頑丈さを追求し、多くの部品が鉄でできていました。今のベビーカーは、多くの部品にアルミニウムを使用することで、当時に比べて40%も軽量化されました。もちろん頑丈さも追求されています。

この装置ではフレームの頑丈さなど、赤ちゃんを守るためのさまざまな機能をチェックします。

フレームが曲がることはないか、破損することはないか、赤ちゃんをしっかり守ることができるのかを検証するため、15kgのおもりを乗せ、力をかけてテストをします。この動きを何万回も繰り返し、頑丈さをチェックしたフレームが今のベビーカーに使用されています。

チェック項目は300以上!

この施設の中には、電車のドアを再現したものも設置されています。ベビーカーが挟まれてしまった時に、ドアが感知できるかどうかをチェックする装置です。

鉄道会社と連携して実際と同じタイプのドアを作り、そのドアでテストをしているそうです。

このように、製品が世に出るまでのチェック項目は300以上!
赤ちゃんを守るために徹底した試験が行われています。

もちろん、パパやママの使いやすさのチェックも!

ベビーカーを実際に使う人の意見も開発には欠かせません。子育て中の社員に集まってもらい、実際に街中を歩いて使いやすさのチェックを行っています。

石畳、段差、砂の道、砂利道、坂道など、さまざまな路面状況で走行テスト。さらに、折り畳みや持ち運びのしやすさもしっかりチェックします。

テスト終了後は皆さんから改善点が指摘されます。

「操作はとても楽ですし、段差の乗り越えも楽でした。階段の上り下りのとき、子どもが大きくなったときのことを考えると、ちょっと重さが気になりました」
「私は身長が低いのですが、高さがちょうど合っていて押しやすかったですね。坂道のところでは子どもの重さでハンドルを持っていかれる感じがしました」

こうした声や社会の問題を受け、日々新たな機能が開発されています。
現在は、坂道を自動的に検知して、ベビーカーのハンドルから手が離れるとブレーキがかかって止まるという機能を備えた製品を開発しているそうです。

鈴木あきえさん
「赤ちゃんの安全性や使いやすさが徹底的に考えられ、開発されているんですね」

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