先生教えて!子どもに薬を飲ませるときのポイント PR

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先生教えて!子どもに薬を飲ませるときのポイント[PR]

先日実施した「子どものくすり」に関するアンケートでは、子どもと薬にまつわる悩みや心配ごと、専門家に聞きたい疑問や質問が多数寄せられました。そこで!

まず今回は、NHK Eテレ「すくすく子育て」でおなじみの草川功先生(聖路加国際病院小児科医長)に、

1. 子どもの生活と薬の飲ませ方

2. 子どもが薬を上手に飲めるようになるには

3. 子どもの病気とママ・パパの心得

について詳しくお話を伺ってきました。


草川功先生

草川功先生プロフィール 医学博士、聖路加国際病院小児科医長。専門は、新生児医療、小児救急。著書に「小児救急マニュアル」など。NHK Eテレ「すくすく子育て」で小児医療の専門家として出演している。


子どもの生活と薬の飲ませ方

アンケートでは、多くのママ・パパが、薬の飲ませ方について様々な疑問や心配ごとを抱いていることがわかりました。まず草川先生にうかがったのは、薬を飲ませるタイミングについてです。
(これから紹介する内容は一般的な風邪などについての場合で、気管支喘息、てんかん、ホルモン分泌低下の疾患などの慢性疾患に対する薬の場合、薬物の血中濃度が重要となるので、飲み忘れ、服用後の嘔吐の際にはどうしたら良いか、主治医の先生と前もって相談しておくことをおすすめします。)

— 授乳中の子どもへの食後の薬はどのように飲ませたらいいでしょうか。

「薬は、食後に飲むのが基本ではありますが、とくに小さい子どもの場合は、無理にそれにこだわる必要はありません。食後はお腹がいっぱいで吐き出してしまうというような場合には、食前に飲ませても大丈夫。何よりその子が飲みやすいタイミングで、しっかり飲ませることが重要です。1日2回の薬なら、朝起きて2~3時間までの間と、夜は夕食から寝るまでの間に、1日3回の薬なら、その子の1日を3等分したくらいの時間を目安にするといいでしょう。」

— では、薬を吐き出してしまった場合、再度飲ませた方がいいのでしょうか。

「咳込んだりしてすぐに全部吐き出してしまったなど、明らかに飲んでいないことが分かる場合には再度飲ませてもいいでしょう。そうではない場合、例えば、一度飲んだけれど20~30分して吐き出してしまったというときなどは、自己判断で飲み直しさせたりせず、医師に確認してください。お腹の調子が悪い時は、あまり無理させないようにしましょう。」

— 薬を1回飲み忘れてしまった場合はどうしたらいいでしょうか。また、夜、子どもが寝てしまったときは、起こしてでも飲ませた方がいいのでしょうか。

「本来の服薬時間からそれほど時間が経っていないタイミングで飲み忘れに気づいた場合には飲ませてください。一方、次の服薬時間近くになって気づいたというときには、仕方がないので1回飛ばしましょう。その際、次の服薬時に2回分の薬をまとめて飲ませるかどうかについては、薬によっても症状によっても判断が違ってきますので、医師に確認してみてください。さらに、夜、子どもが寝てしまった場合についてですが、朝まで時間を空けてしまうのはあまりよくないので、できれば、体を拭くなど、お世話をするタイミングで起こして飲ませた方がいいと思います。」

— さらにもう1点、昼間は保育園や幼稚園に通っているため、1日3回薬を飲ませることができないという場合はどうしたらいいでしょうか。

「あらかじめ医師に相談してみてください。1日3回の薬を2回にすることができる場合もありますし、どうしても3回飲まなければならない薬については、昼の分を夕方に、さらに夜の分も時間をずらすなど、お子さんの生活スタイルに合わせた飲み方の指導をしていただく必要があります。溶連菌の薬など、長期間飲み続けなければならないものについては、治療の途中で登園し始めることになると思いますので、注意してください。」

草川先生からのアドバイスをもとに、子どもの薬を処方してもらうときに医師に伝えるべきことや確認すべきこと、薬の飲ませ方についてのポイントをまとめました。いざというときのために、しっかりチェックしておいてくださいね。

【ここがポイント! ~子どもの薬を処方してもらうときの注意点と、薬の飲ませ方~】
●薬を処方してもらうときには、服薬経験の有無、服薬に対する得意不得意や薬の好み、保育園や幼稚園の登園などに伴う服薬回数の要望などを伝える
●1日の服薬回数やタイミングについては、事前に医師に確認。場合によっては、食後にこだわらず食前に飲ませてもよい
●処方通り服薬できなかった場合は、医師に相談する

子どもが薬を上手に飲めるようになるには

アンケートによると、子どもが薬を飲むことを嫌がったことがあると答えた人は85%以上、また、子どもに薬を飲ませるのが大変だと思ったことがある人も80%以上いました。子どもに薬を飲ませることに、多くのママ・パパが苦労しているようですが、何かいいコツやポイントはないものでしょうか。草川先生に聞いてみました。

「子どもが薬を上手に飲めるようになるためには、成功体験を重ねていくことが重要です。小さいうちは抱っこして優しく声かけをしたり、少し大きくなったら薬の大切さを言葉でちゃんと伝えて、薬を飲むことに徐々に慣れさせていきましょう。上手く飲めなかったときは、落ち着くまで少し時間をおいて仕切り直しましょう。お母さん、お父さんがイライラしないことも大切です。場合によってはごほうびを用意してみたり、市販の服薬ゼリーなどを活用したりしてみるのも一つの手です。最初は大変でしょうが、焦らずゆっくり、その子に合った方法を探してあげてください。」

— 具体的な方法として、熱がある子どもに薬を飲ませるときのコツを教えていただきました。

「高熱があってぐずっているときには、まず熱さましで熱を下げて、少し機嫌が良くなったところで薬を飲ませるといいでしょう。熱さましの効果は2~3時間程度で切れてきますので、そのタイミングと服薬時間が重ならないよう調整してみてください」

— そしてもうひとつ、草川先生から、ハッとするようなアドバイスがありました。

「みなさんは、お子さんの薬を味見したことはありますか?医師や看護師にとってはあたり前の行動なのですが、なぜかお母さん、お父さん方はあまりやっていないようですね。子どもが薬を飲むのを嫌がったら、お母さん、お父さんもほんの少しなめて味を確かめてみる。そうして、子どもの気持ちに寄り添ってあげることも大事なことだと思いますよ。」

子どもが上手に薬を飲めるようになるためには、ママ・パパが心を落ち着かせ、子どもの気持ちに寄り添いながら接することが大事なのですね。分かっているようでなかなかできていないこれらのポイント、改めて心に留めておきましょう。

【ここがポイント!~子どもに薬を飲ませるコツ~】
●小さい子どもには抱っこや優しい声かけ、大きくなったら薬の大切さを言葉で伝える
●上手く飲めなかったときは時間をおいて仕切り直し。ママ・パパもイライラしない
●熱があって機嫌が悪いときは、熱さましで熱を下げてから薬を飲ませる
●市販の服薬ゼリーを活用してみる
●子どもの薬を味見して、気持ちに寄り添う

子どもの病気とママ・パパの心得

これから先、冬場から春先にかけては、風邪をはじめ、インフルエンザやノロウィルス、ロタウィルスなどの病気が流行します。こういった病気の対応で、ママ・パパが注意すべき点についてうかがいました。

「風邪とインフルエンザの違いは分かりにくいのですが、インフルエンザの特徴はやはり突然の高熱です。熱性痙攣が起きやすいので、併せて注意しましょう。
ノロウィルスは11~12月頃、ロタウィルスは春先に流行します。どちらも嘔吐や下痢が特徴です。これらは、何をいつ、もどしたか、また便については、その時の状態だけでなく普段の排便状況も診断の判断材料になりますので、よくチェックしておいてください。
こういった子どもの病気の対応でとくに注意しなければならないのは、1歳半くらいまでの子どもです。まだ言葉を話せないので、親や周りの大人が子どもの様子を感じてあげなければなりません。その後、言葉を発し始めてからも親がしっかり子どもを見守ることは大切ですが、3歳を過ぎた頃からは、症状を見つつ、少しずつ本人の訴えにも耳を傾けてあげるといいでしょう。」

子どもの病気のケアには、やっぱりママ・パパの目が重要。これからの時期は、とくに気を付けていきたいですね。


次回は、薬の専門家に聞いた、子どもの薬に関する情報をお届けします。ご期待ください!


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