乳幼児の肌を守ろう(3)お風呂でのスキンケア

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2018/05/23

出典:まいにちスクスク[放送日]2018/05/23[再放送]2018/05/30

講師:馬場直子(神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長)
赤ちゃんのお肌って、プルプル、モチモチ! うらやましい!
でも、スキンケアいらずと思わないで! 小さい頃からしっかりスキンケアすることは大事なんです。
すべすべに見える乳幼児の肌は、とてもデリケートで傷つきやすいものです。
普段の生活の中でできるケアを一緒に見て行きましょう。

お風呂のときには、乳幼児のスキンケアの基本が詰まっています。
年中とおして、身体全体のケアなので、とても大切なシーンになります。

入浴中と、お風呂あがり、それぞれでスキンケアのポイントを見ていきましょう。

入浴中のポイント

石けんやボディソープは、香料や防腐剤などが使われていないものを選んでください。

石けんは、泡立てネットを使うなどして、しっかり泡を立てましょう。
液状のボティソープも子どもの肌に直接つけるのではなく、泡立てて使います。

<洗うときのポイント>

スポンジを使わず手で洗いましょう。
皮膚のバリア機能を壊さないように洗うことが大切です。よく泡立てた石けんで、やさしくなでるように洗います。
石けんには汚れを分解する成分が入っているので、こする必要はありません。
スポンジやガーゼで、こすらないようにしましょう。

ぬるま湯のあまり水圧の高くないシャワーで、しっかりと石けんを洗い流します。
顔も、小さい頃からシャワーですすぐ習慣をつけられるとなおいいですね。

湯船に入れる場合は、38~39度くらいのお湯で、5分以内が目安です。
乳幼児は生涯の中で、最も皮脂が少ない時期です。
お湯が熱いと皮脂が流れ出てしまうので気をつけましょう。

拭くときは、柔らかい綿のタオルで水分を吸い取るように拭いてください。

お風呂あがりのケア

お風呂から出たら20分以内に保湿をしないと、角質層の水分量が入浴前よりも減ってしまいます。
水気を吸い取って身体のほてりが治まったら、なるべく早く保湿をしてください。


保湿剤の量の目安は、ローションタイプなら1円玉ぐらいの大きさです。


クリームタイプの保湿剤なら、大人の第一関節に十分伸ばしたくらいの量になります。

大人の手のひら2枚分の面積に塗るのが適量です。

塗った後の皮膚がテカテカと光るくらいが目安です。
ティッシュを1枚つけて逆さにしても落ちないくらいまで、やさしく塗りましょう。

全身には、さらっとしたローションタイプの保湿剤、顔や手足には、油分の多いクリームタイプの保湿剤を塗るのがおすすめです。

ママからの質問 乳児脂漏性湿疹のときの、お風呂の入れ方は?

生後1~2か月くらいは皮脂が多いため、頭や顔に赤いブツブツやかさぶたができることがあります。
この乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)は、丁寧に洗って保湿をすることで悪化を防ぐことができます。

頭についた分厚いかさぶたは、お風呂に入る30分くらい前に、ベビーオイルをコットンにたっぷり含ませて、かさぶたの上につけて十分ふやかします。その後、自然に落ちる部分だけを洗い流します。
かさぶたを無理に取ると、かえって炎症を起こして悪化するので注意しましょう。

お風呂上がりには、処方された薬を炎症のある場所に塗ってください。

スキンケアのポイント

乳幼児のスキンケアで、大切なポイントは2つです。
こすらず丁寧に洗うこと。そして、そのあとしっかり保湿することです。

これらのことを意識するように心がけてくださいね。


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