子どもの自己肯定感を育むために夫婦でできることは?

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2024/03/31

出典:すくすく子育て[放送日]2024/03/31[再放送]2024/04/04

2人の息子を育てています。パパは仕事で家にいる時間が少ないですが、子どもの自己肯定感を育むために夫婦でできることがあるのではと考えています。長男はもう3歳なので、夫婦のやり取りからくみとることもあると思います。夫婦でどうしたら子どもが自己肯定感を育てる空気感を作っていけるか知りたいです。
(お子さん3歳・9か月のママ)

「直接的な会話」と「間接的な会話」はどちらも大切

回答:天野ひかりさん

とてもいい視点だと思います。私は、子どもに直接かける言葉を「直接的な会話」、夫婦や大人同士が話し、子どもが聞いている言葉を「間接的な会話」と言っています。どちらも大切なのです。
親が、子どもにはいいことや子どもを認める言葉をかけていたのに、夫婦では認め合っていない姿を見せていると、子どもの自己肯定感はなかなか育めません。親の間接的な会話は子どもへの影響力が大きいのです。
私たちは、直接かけられた言葉に社交辞令や優しいうそが含まれている場合があることを知っています。一方で、自分がいないところで話された言葉は真実味を帯びます。例えば、パパとママが「今日、あの子がこんなことをして大変だったよ」「それはいけないな」と話しているのを子どもが聞いたらどう思うでしょうか。間接的な会話は気を許してしまいがちですが、マイナスな内容は子どもへのダメージが大きくなるので注意しておきましょう。

親や身近な大人の会話や行動は子どもの教養になる

回答:天野ひかりさん

子どもは、パパとママが「ありがとう」と言っている姿を見ることで、「こうやって『ありがとう』を使うんだ」「言われた人はあんなにうれしそうな顔をするんだ」「その後に行動が変わるんだ」とわかるようになります。その効果なども含めて見ていくことが、子どもの教養になるのです。自分でできることにつながるので大切にしていきたいですね。

親が落ち込んだり怒ったりする姿を子どもに見せてもよい

回答:遠藤利彦さん

夫婦のコミュニケーションは、いつも笑顔である必要はありません。人間は、ときどき落ち込んだり怒ったりします。子どもがそういう姿を見ながら成長するのは、ごく自然で当たり前のことなのです。

親が互いに怒ったら仲直りまで子どもに見せる

回答:遠藤利彦さん

ときには、パパとママがお互いに怒ることがあるかもしれません。そのとき、怒って言葉を交わしているうちに、最終的には仲直りするところまで、子どもに見せることが大切です。その姿を見て、「こういうふうにコミュニケーションをとっていけばいいんだ」と思えるのではないでしょうか。親同士が尊重し合うことで、親自身の自己肯定感も高まり、子どもの自己肯定感も健やかに育っていきます。

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