テレビ・スマホの情報を制限することは子どもの発達に影響があるの?

クリップ
クリップ

2022/03/26

出典:すくすく子育て[放送日]2022/03/26[再放送]2022/04/02

わが家では「テレビやスマホを見る時間は30分まで」と決めています。子どもには、絵本に興味を持ってほしい、想像力を育んでほしいという思いがあります。将来の学習で、本への抵抗がないことも大事になると思います。今では、30分たつと自分でテレビを消すようになりました。
一方で、テレビには英語教育や海の生物を紹介する番組など、有益なものもたくさんあります。そんな映像ならではの刺激が不足してしまうのではないかと心配しています。テレビやスマホなどの情報を制限することは、子どもの発達に影響するのでしょうか?
(お子さん2歳9か月のママ・パパ) 

今後、時間の制限を嫌がることも

回答:柴田愛子さん

3歳前で、テレビを自分で消すのはすごいですね。今後、自分の意思が出てきたときに、ちょうど30分の番組ならきりがいいけど、終わらないときには「消すのはダメ」と言って嫌がる時期がくるかもしれません。

いろいろな体感を通して体験することが大切

回答:柴田愛子さん

例えば、人気のキャラクターなど、テレビからの情報で流行する遊びもあります。でも、子どもの遊びは昔から同じです。ちゃんばらごっこやお姫様ごっこなどには、おもしろいエッセンス入っていて、テレビを見ていない子でも一緒に遊べます。私の保育園にも、テレビを見ない子が何人かいますが、孤立することなく、一緒に遊んでいます。
テレビについて、ほどよく時間の制限があってもいいと思います。やはり、情報を見るだけでは体験になりません。ごっこ遊びのように、実際にやってみるような体感を通して体験することが圧倒的に多いと思います。

五感や自分の体を使った体験が発達の土台をつくる

回答:中井昭夫さん

お子さんの時期では、テレビから一方的に流れる情報を見ていても情報が入っていかず、目の前で同じ内容を見聞きしたほうが、理解や知識が増えるといいます。自分で見て・触って・聞いて・味わって・匂いを嗅いで・体を動かして何かをしてみる。そんな五感や自分の体を使った体験が、発達の土台をつくっていきます。お子さんがもっと大きくなると、テレビの見方も変わってくると思います。
食事中に子どもの集中力が途切れて、遊んでしまうことがあります。何かルールを決めたほうがいいのでしょうか?

食事は親子の貴重なコミュニケーションの場。食に興味を持つような会話を

回答:中井昭夫さん

食事は、食欲を満たすなど、栄養学的な側面もありますが、親子のコミュニケーションの貴重な時間のひとつです。「これはにんじんさんだよ、これはトマトっていうんだよ」のように、食に興味を持てるような話をする場所にできたらいいですね。

幼児期は年齢の2倍ほど集中できればいい

回答:中井昭夫さん

子どもの集中力は、徐々に発達していきます。幼児期は大人が思っている以上に集中力が続く時間が短く、「幼児期の集中力は年齢の2倍ぐらい」といわれることもあります。2歳であれば4分続けば十分なんですね。4~5分食べて小腹が落ち着いたら、「集中して食べたね」と思うことができれば、親の気持ちが楽になるのではないでしょうか。

一度決めたルール、このままでいいの?

子どもを落ち着かせるため「寝る前に本を読む」と決めたけど、うまくいかない…

PR

×     閉じる