「1歳から預けるのは早過ぎる」と言われてしまい複雑……どう考えたらいい?

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2020/08/15

出典:すくすく子育て[放送日]2020/08/15[再放送]2020/08/22

育児休暇を終え仕事に復帰、子どもは保育園に預けることにしました。そのことで、家族から「まだ預けるには早過ぎない?」「歩きはじめとか見たくないの?」「子どもが寂しい思いをしない?」と言われて困惑しています。
親やきょうだい、家族はみんな幼稚園で、保育園に預けたことがある人がいません。私は「育休の後に仕事復帰」を前提に考えていたので、そんなことを言われるとは思ってもみませんでした。小さいうちは一緒にいないとだめなのかな、と心配な気持ちになり、複雑な心境です。
(1歳 男の子のママ)

家庭ではできない経験をしていると考える

回答:遠藤利彦さん

子どもが保育園に入ることで、家庭ではできない、とても楽しい、大切な経験ができるかもしれません。そのように発想を転換して考えてみることもできます。家庭以外の世界で、子どもたちがいろいろなことを経験できると想像してみることも大切です。

子どもの寂しい思いはマイナスばかりではない

回答:遠藤利彦さん

大人は「子どもが寂しい思いをするのは、マイナスでしかない」と考えがちです。ですが、「寂しい」を少し経験しておくことは、子ども自身の心のたくましさにつながるとも考えられます。ある研究者は「マイルドで弱い、適度なストレスの経験は、将来的に大きなストレスをはね返す力になる。ストレスの予防接種のような役割を果たす」という表現をしています。

保育園を知らないことが心配につながる

回答:大日向雅美さん

以前、大学生たちに保育園について聞いたことがあります。保育園で育った人は「自分は保育園で楽しかった」という声が多く聞かれましたが、幼稚園で育った人は「保育園の人はかわいそう」と思うそうです。保育園を経験したことのない人は「かわいそう・わからない」と思ってしまうのです。家族の方も、保育園のことを知らないことが心配につながっているのではないかと思います。

「初めて物語」にとらわれなくていい

回答:大日向雅美さん

「子どもの“初めて”を見ていたいでしょ?」は、周りからよく言われることですね。初めて立ったとき、歩いたとき、ことばを発したときなど、そんな瞬間を保育園に預けると見ることができない。そういうこともあると思います。でも、そんな「初めて物語」にとらわれなくていいのです。初めての瞬間に立ち会えなくても、子どもはそれからも歩き続けるし、話し続けます。親は、ずっと一緒に歩き続けて、一緒に会話していくんです。「初めて」でなくても、子どもとともに歩き続け、対話していく時間を大切にしてください。

仕事で帰りが夜の6時半くらいになり、子どもの生活リズムを保つのが難しい。

短い時間で愛情を伝え、子どもの要求を見きわめられる?

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