- 番組監修
- 東京大学名誉教授 汐見稔幸
人が本当に自分のことを好きになることは、実はかなり難しいことです。難しくなる最も大きな理由は、子どもに、ほんの幼い頃から世間の論理に従わせようとすることです。
アイラブみーという番組は、この問題にメスを入れました。世間の論理の前に、子どもの本当の気持ちをもっと聞こうよ、もっと聞いた上で世間の論理と子ども自身がどう折り合いをつけるか、じっくり見守ろうよ。これがこの番組が提起している新しい人間形成論です。
事例紹介
2023年度後期、甲南女子大学人間科学部総合子ども学科と、西南学院大学人間科学部児童教育学科の保育者養成課程にて、「アイラブみー」を教材に使った授業が行われました。
▼西南学院大学人間科学部児童教育学科 細川美幸准教授のお話
「アイラブみー」は、各回のテーマがまさに現代的課題のリアルであることと、かわいらしさと面白さのあるアニメーションで、観る人に考えるゆとりが生まれやすく、傷つかずに対話できることで、学生が『子どもが自分を大事にする』視点と、自らも『自分を大事にする』ことの大切さに気づくことができるとして教材に採用しました。今回は、「保育内容(人間関係)」の授業にて、「みんなのかぞくはどんなかぞく?」「だいすきなともだちのことばでなんでくるしいんだろう」「ママはみーのこと忘れてないかな?」の3本を使用しました。
授業は、「アイラブみー」を視聴し、その内容について学生同士でディスカッションを行う形式です。現代的な社会課題について、概要を学ぶのではなく、具体的な物語から考えることで考えが深まり、ディスカッションでも意見が出やすくなりました。実際に現場に出て、子ども達と動画を視聴したとしたら、そのあとどんな話をしたいか、など具体的な保育案についても話し合われました。
「子どもの権利条約」に関する『わたし』の『みんな』の『子ども』の課題について、保育士や教員を目指す学生たちがディスカッションを行うことで、子どもの学びを支えることや先生として保育現場に立つこと、そして、子どもの自由な話し合いをファシリテートする保育者としての態度を育てることにつながることを期待しています。今回の授業は、答えを出す授業ではなく、考えるきっかけを与えられる授業になったのではないかと思います。
▼授業を受けた学生の言葉(大学1年)
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