子どもができなかったら自分が悪い…

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2025/09/20

出典:すくすく子育て[放送日]2025/09/20[再放送]2025/09/25

娘がこども園に入園するときに、上履き入れや給食袋といった必需品が必要でした。娘のために手作りしたかったのですが、裁縫が苦手で作れません。そのため業者に頼んだのですが、「これでよかったのかな」とモヤモヤした気持ちに。周りの親たちは立派な物を自分で作っている様子で、「すごいな」と比べてしまいました。
今後、娘に「裁縫を教えてほしい」と言われたとき、教えてあげられないと思うと落ち込みます。学校の授業などで困ったとしても、おそらく何もできません。もし娘が裁縫できなかったら、自分が悪いと感じて、自分のスキルがないことで自己嫌悪になっています。
(お子さん5歳のママ)

「子どもができないのは自分のせい」と罪悪感を持ってしまうという声も数多く寄せられています。

- 保育園の発表会で自分の子どもだけうまくできず、ずっと泣いていました。自分の育て方が悪かったのかと落ち込みます。(お子さん2歳5か月のママ)
- 子どもがはっきり物事を理解できないのは、忙しさを理由に読み聞かせなどをしてこなかった私のせい。自分の気持ちをはっきり言わず遠回しな言い方をするのは、素直に育てられなかった私の育児が悪かったと思ってしまう。(お子さん8歳・6歳・3歳・1歳のママ)


―― なぜ親は自分が悪いと思ってしまうのでしょうか。

「自分が完璧にする」と思い込むことで追い詰められる

回答:本田涼子さん

子どもは発達している途中の存在です。成長して一人前になっても、完璧な人間にはなりません。どこにも完璧な人間はいないのです。それなのに、子育てしていると「自分が完璧にしてあげなくちゃ」と考えて、だんだん追い詰められてしまいます。
でも、子どもの周りにはいろいろな人がいます。親が裁縫を教えられなくても、得意な人に教えてもらえるように頼むこともできます。親には、子どもを育てられる人とつなげる役割ができると思います。

祖父母に教えてもらうのもひとつの方法

回答:大日向雅美さん

私も裁縫ができませんでした。保育園や小学校で必要なものを作るときは、すぐに実家に帰りました。子どもたちは、祖母の家に行けることを喜んでいる様子でした。

他の子と比べてしまう

お弁当を作るのが苦手で、作ることが苦痛です。一生懸命頑張っても、茶色でかわいくないお弁当しか作れません。園の昼食で、周りのお弁当を見る機会があったのですが、とてもカラフルでおいしそうでした。自分の息子だけかわいそう、私のせい、申し訳ないと思って、とても落ち込みました。
(すくすくファミリー)

SNSなどで比較しやすい環境になっている

本田涼子さん

私たちは小さいときから、周りの人たちと得意・不得意などを比較するような社会で生きています。SNSで、以前は見えなかったものまで見えてしまうので、比較しやすくなっています。

自分の得意分野を生かすようにすると楽になる

回答:大日向雅美さん

「比べるな」と言われても、比べてしまいますよね。だから、比べることをプラスに転じることできたらいいと思います。例えば、「この人はキャラ弁が上手だけど、私はお弁当以外の別のものができるかもしれない」と思えると、少し楽になるかもしれません。


親は子どもの「心の安全基地」であることがいちばん大切

回答:本田涼子さん

「自分は自分なんだ」と思えるといいですよね。子どもが怖いことや不安なことを感じて、ママ・パパのところに行きたいと思うとき、「お弁当がすてきだから」という理由で、他の人のところに行くことはありません。自分の心の安全基地は、「この人」となっています。それがいちばん大切です。「私の子どもへの思いがあるから大丈夫」と思えるといいのではないでしょうか。

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