冬にかかりやすい病気(2)呼吸器の病気

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2017/11/14

出典:まいにちスクスク[放送日]2017/11/14[再放送]2017/11/21

講師:草川 功(聖路加国際病院小児科医長) 

冬は感染症が流行する季節。かぜによる発熱、下痢やおう吐など心配ですよね。
かぜに似た症状でも抵抗力の弱い乳幼児は大人に比べて重症化しやすく、早めの対処が必要です。とくにこの時期に気をつけたい病気について知っておきましょう。

RSウイルス感染症

「RSウイルス感染症」は乳幼児の呼吸器疾患の代表的なもので、ほとんどの子どもが2歳までに1度は感染すると言われています。
かぜの一種ですが、非常に感染力が強いウイルスで冬に流行します。

▼症状

鼻水、鼻づまりから始まり、2~3日後にはせきが現れます。
その後、熱が出て、せきもひどくなり、ゼイゼイ、ヒューヒューといった息が荒い呼吸をすることがあります。気道が狭くなって、苦しそうな呼吸です。

▼「RSウイルス」にかかると3割くらいが細気管支炎を起こす

細気管支炎を起こすと、空気の通り道の細いところが狭くなり、息を吸ったり吐いたりするときに、空気の出入りがうまくできなくなってしまいます。
6か月未満の小さなお子さんの場合だと、入院が必要になることもあります。

▼「RSウイルス」の感染ルート

患者のくしゃみやせきによる「飛沫感染」、患者と接触したり、ウイルスのついたおもちゃなどに触れたりして感染する「接触感染」。

きょうだいがいる場合、上のお子さんが保育園や幼稚園でウイルスをもらってきてしまい、下のお子さんにうつしてしまうことがあります。その場合、症状が重症化しやすくなります。

▼「RSウイルス」の予防について

RSウイルス感染症の予防には、手洗いの他、アルコール消毒が効果的です。
日常的に触れるおもちゃやテーブルの上などはこまめに消毒するといいでしょう。

ゼイゼイ、ヒューヒューといった呼吸を引き起こす、その他の病気

・マイコプラズマ肺炎(秋~冬)
・ヒトメタニューモウイルス感染症(冬の終わり~春)

これらの感染ルートは、「RSウイルス」と同じく、患者のせきやくしゃみによる「飛沫感染」「接触感染」です。


Q&A

子どもがせき込んで眠れない場合、どのように寝かしつけたらいい?

2つポイントがあります。1つはお部屋の環境です。冷たい空気、乾いた空気はせきにはよくありません。若干温度を高めにする、湿度を上げるといいと思います。もう1つは、寝かしつけるときのお子さんの姿勢です。頭を上げる、また、ちょっと寄りかかった姿勢が必要かと思います。

冬に病気にかかりやすくなるのはどうして?

病原体は、低温・低湿度で増殖しやすいからです。湿度が低く、乾燥しているとウイルスの水分は蒸発して軽くなり、空気中に舞い上がります。舞い上がったウイルスは身体の中に入り込み、くしゃみやせきの飛沫に乗って、より遠くまで飛んでいきます。このようにして、冬は特に感染が広がっていきます。

また、寒い時期は、抵抗力が落ちて、免疫力も落ちるとも言われています。
鼻は加湿・加温で、ウイルスなどを体内に入れないように防御する働きを持っていますが、冬は空気が乾燥しているため、鼻が乾いてしまいます。鼻の防御機能が落ちてしまうため、体内にウイルスが入り込みやすくなっていることも原因のひとつです。


感染症の予防のひとつは、部屋を乾燥させないことです。加湿器を利用したり、濡れタオルを干したりして、湿度を保つようにしてください。


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