スナック菓子好き、早食い~味付け・量・食べ方の不安~

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第4回 スナック菓子好き、早食い~味付け・量・食べ方の不安~

img_vol4_01スナック菓子などにより、子どもが濃い味付けを好きになってしまったようなケースでは、なかなか元に戻すのは大変ですよね。あまり小さい時から濃い味に慣れてしまうと、健康面で心配はないのでしょうか。
また、「あまりに食べるので肥満が心配」「ほとんど噛まずに飲み込んでしまう」などの食べる量や食べ方に関する不安についても、NHK育児番組「すくすく子育て」の解説から、確認しましょう。

解説をいただいたのは、こちらの方々です。
加部一彦さん(愛育病院新生児科部長 小児科医)
太田百合子さん(こどもの城小児保健クリニック・管理栄養士)

濃い味付けを食べても、大丈夫?

img_vol4_02子どもが大人の食べているスナック菓子を欲しがるからと、小さい頃から大人のスナック菓子を食べさせてしまうことありませんか?でも、濃い味を覚えてしまったら、「白いご飯や赤ちゃんせんべいなど、薄味のものを食べなくなってしまった」というような場合もあると思います。一度濃い味に慣れてしまった場合、どのように薄味に戻せばよいのでしょうか。

【将来の病気のリスクを考えて、家族全員で薄味に戻しましょう。】
(解説:加部一彦さん)
濃い味はおいしく感じるので、つい食べ過ぎてしまいます。一度濃い味を覚えると、味覚を戻すのはなかなか難しいもの。後々、生活習慣病のリスクが高くなるなど影響するので、家族全員で薄味の食事にして戻していきましょう。
【ダシや旬の食材、油などを上手に使って、薄味でもおいしく食べられる工夫を。】
(解説:太田百合子さん)
1~2週間ほど薄味を続けると、味覚が戻ってきます。大人の食べ物を欲しがるという場合は、大人も一緒に薄味にリセットしましょう。ダシをしっかりきかせ、新鮮でおいしい旬の素材を使うと、薄味でもおいしく食べられます。揚げ物や炒め物などは、薄味でも香ばしくておいしいので、油を上手に使うのもおすすめ。また、ケチャップなどは全体にかけるよりも、お皿に出して、その都度つけて食べる方が塩分を控えることができます。

うちの子食べ過ぎ? 肥満が心配!

img_vol4_03前回の特集では、「食が細くて栄養が足りているか心配」という不安に対する解説を行いました。逆に、あまりに食欲が旺盛な場合は、肥満を心配することもあると思います。ごはんをこれ以上あげたらダメという上限はあるのでしょうか?

『食べる量は個人差が大きいもの。消化の具合を見て調整を。』
(解説:太田百合子さん)
母子健康手帳に書かれている食事量はあくまで目安なので、参考程度にしてください。もともと体の大きい子や動きの活発な子は、食べる量も多く必要です。また、同じ月齢でも、まだ母乳やミルクを飲んでいる子はあまり食べませんが、卒乳している子はたくさん食べるので、個人差が大きいものです。1歳くらいなら、中には一度にバナナ2本分や、うどん1玉分を食べても平気なお子さんもいます。食べすぎかどうかは、消化の具合を見てください。1日2~3回、いいうんちをするのであれば問題ありません。

早食いしてしまう子、これでいいの?

img_vol4_04子どもに食事を与える時には、「よく噛んで食べるのよ」と言い聞かせているとは思いますが、おなかがすいた子どもは飲みこむように食べてしまう場合もあると思います。あまり噛まずに食べてしまうのは、栄養の吸収という面でもよくないと思いますが、どのようにして対策すればよいのでしょうか。

『細かく切るよりも、前歯で噛み切れるようにスティック状にして与えましょう。』
(解説:太田百合子さん)
1~2歳の頃は、失敗しながら自分で食べ方を覚えていく時期です。細かく切って与えると、よけいに噛まずに丸飲みしてしまうことも。子どもは前歯がセンサーになっていて、前歯で噛みちぎった感覚で食物の堅さを知ります。リンゴなどは、小さな角切りにするよりも、前歯で噛み切れるようにスティック状にして与えるといいでしょう。
『軟らかくしたり、丸飲みできない大きさにして与える工夫を。』
(解説:加部一彦さん)
3歳頃までは上手に噛めないので、軽く噛んでつぶれる軟らかいものでないと、堅いままで飲み込んでしまいます。飲み込めないと吐き出してしまったり、のどごしが嫌だから食べなくなったりすることも。軟らかくしたり、堅いものは丸飲みできない大きさにしたりする工夫が必要です。

今回の特集は、いかがでしたでしょうか。
「味付け・量・食べ方の不安」が少しでも解消したら嬉しいです。
しっかり噛んで栄養吸収できるように、食材の大きさ・固さを調整してみてください。


子どもの食と歯特集

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