子どものやることを制限してしまう。どう心がけたらいい?

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2021/09/25

出典:すくすく子育て[放送日]2021/09/25[再放送]2021/10/02

長女(3歳)は絵を描くのが好きですが、クレヨンでテーブルを汚してしまったことがあり、それ以来「汚さないで」と、絵を描く前から注意してしまいます。ほかにも、1歳になる下の子を触ろうとしたとき、だっこのしかたや力加減がわからないだろうから、「触らなくていいよ」と口出しをしてしまいます。
余裕がないと、どうしても先回りして子どものやることを制限してしまいます。親はどう心がければいいのでしょうか。もう少しのびのびとやらせてあげたいと思う反面、慎重になってしまうところが悩みです。
(お子さん3歳・1歳のママ)

何も言わないわけにはいかない。言い方をどう工夫するか

回答:武田信子さん

みなさん同じように言っていると思いますよ。もし、大自然で何をやってもいい環境ならよくても、家の中では「これをやられると困る」ことがありますよね。
子育ては、ある意味「干渉」でもあります。子どもが自分でいろいろなことができるようになるまで、大人が責任を持って育てる。だから、何も言わないわけにはいきません。その上で、言い方をどう工夫するかを考えましょう。
例えば、「下の子を触ろうとする」という話がありましたね。急に触ったら驚いたり、危険なこともあるので、ひと言「かわいいね」と言って、これから何かするよと伝われば、親も気がつき、下の子も嫌ならのけぞるような反応もできると思います。ふだんから、親がひと言かけるような工夫をしていると、言葉も変わってくるのではないかと思います。

子どもに聞くようにすれば、信頼されているのだと思うようになる

回答:汐見稔幸さん

私自身の子育ての反省もあるのですが、危ないときは、すぐに「こうしなさい」「これはだめ」と言いがちですよね。そのときに、もう少し丁寧に「子どもに聞いてみる」ことをやっておけばよかった、と思っています。
例えば、下の子を触ろうとしたときに、「触りたいの? でも落ちたりしないように気をつけて触ってほしいけど、できる?」と聞いてみるわけです。私を含めて、日本の子育てには「ちょっと子どもに聞いてみる」ことが足りていなかったのかもしれません。
子どもは聞かれることで、「自分が意見を求められている。信頼されている」と感じるようになると思います。はじめから「それはダメ」「それはしなくていい」と言うと、プロセスがなく、自分が人間として大事にされているという感覚が、なかなか伝わらないのです。

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