【レポート・見逃し動画配信】すくすく子育てオンラインイベント「こんなときどうする?子どもの異常サイン ~小児科のかかり方&ケガ・病気の予防と早期発見の大切さ~」 PR

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こんなときどうする?子どもの異常サイン
~小児科のかかり方&ケガ・病気の予防と早期発見の大切さ~

Eテレの子育て応援番組「すくすく子育て」では、1/30(日)に、“子どものケガ・病気”をテーマにしたオンラインイベントを開催しました。
「いつ病院に連れて行けばいいの?」「早期発見が必要な病気に早く気づくには?」など、多くのパパママが日常的に直面するお悩みに、「すくすく子育て」に出演している小児科医が直接回答するライブ感あふれるイベントです。
あっという間の90分。常にチャットで質問を受け付け、「こんな時はどうするの?」とたくさんの質問が飛び交い、充実した時間となりました。

「専門家に直接質問する機会はなかなかないので、嬉しい」
「日頃疑問に思っていたことが、解決した!」

というポジティブな感想が寄せられた当日の様子、さっそく紹介していきましょう♪

【イベント司会】
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■古坂大魔王 (お笑いタレント)

1973年青森県生まれ。
バラエティ、報道番組への出演やピコ太郎のプロデューサーとしても活躍中。 2018年6月に第一子(女児)、2020年10月に第二子(女児)が誕生

■鈴木あきえ (タレント)

1987年東京生まれ。
リポーター、情報番組のMCなど、テレビ、ラジオで幅広く活躍中。 2018年9月に第一子(男児)、2020年12月に第二子(女児)出産。

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★★【第一部】小児科のかかり方/家での事故・ケガの予防★★

【動画】イベント第一部はこちらから

坂本昌彦さん

教えてくれた専門家

佐久医療センター 小児科医長
坂本昌彦 医師

Q. 病院に連れて行く目安を教えて

坂本さんの回答は、以下のような内容でした。

受診の目安を考える際、二種類のパターンがあります。
一つ目、平日などの診療時間内であれば、心配な時はいつでも受診してください。

そして二つ目、休日夜間などの診療時間外ですが、「翌日まで待てない」症状だと判断した場合に受診します。その判断基準は、子どもが①ぐったりしているか、②水分が摂れているか、の2点です。

熱が高くても元気に遊んでいるようなら翌日まで待っても大丈夫。反対に、熱が低くても、「普段より元気がない」「水分が摂れない」場合は、時間外でも受診したほうが良いでしょう。

Q. 家で起こる重大事故を防ぐには?

家で起こりがちな事故には、以下が挙げられます。

図1

参加者の皆さんからも、「アイスクリーム用のプラスチックスプーンを飲んでしまった」や、「パンがのどに詰まってしまった」など、ヒヤリとした体験が寄せられ、坂本さんからは、誤飲時の対処方法をアドバイスいただきました。

お風呂で溺れないための対処方法として、親が髪や顔を洗っている間は声かけして返事をさせる、入浴時以外は残し湯をせず、柵や鍵をして風呂場に近づけない、などを教わりました。

最後に、坂本さんから「子どもは、いろいろ試して発見や納得をしながら学んでいくので、小さなケガは経験のうちと許容しても良いが、後遺症が残るような大きなケガはしっかり防げるように、目を離してもすぐに事故に繋がらないような環境整備を考えましょう」とのアドバイスをいただいて、第一部が終了となりました。

また、坂本さんも開発に携わったという無料アプリ「教えて!ドクター」をダウンロードしておくと、緊急時の対処法の検索や、救急車を呼ぶべきかどうかを短い時間で判断するためのコンテンツなど、とても便利とのことでしたので、気になる方はこちらからチェック&ダウンロードしてみてください。

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 【動画】イベント第一部はこちらでご覧いただけます

★★【第二部】子どもの病気 早期発見の大切さ ~神経筋疾患とてんかん~★★

【動画】イベント第二部はこちらから

石垣 景子さん

教えてくれた専門家

東京女子医科大学 医学部 小児科 
石垣 景子 准教授

第二部では、「筋ジストロフィー」「脊髄性筋萎縮症」「てんかん」「重症筋無力症」という4つの病気の早期発見方法について、子どもの神経や筋肉の病気などの研究をしている石垣さんに解説いただきました。

ほとんどの人が大丈夫な特殊な病気ですがもしかしたら「自分の子どもがそうかもしれない」ということが起こりうるのも事実です。
以前は「不治の病」としてあきらめられていましたが、研究が進んだ現在は「早く気づけば希望が持てる時代」と石垣さんは語ります。「もしかしたら、自分の子どもがそうかもしれない」と気づくためには、子どものどんな“サイン”に着目すれば良いのでしょうか?
石垣さんの解説を要約してご紹介します。

「筋ジストロフィー」

※症状や特徴によって50種類以上に分類される「筋ジストロフィー」の中でも、幼少期に発症することが多い「Duchenne(デュシェンヌ)型筋ジストロフィー」の発見について解説いただきました。

「筋ジストロフィー」は、筋肉の細胞膜を支えるタンパクなどがうまく作られず筋肉が壊れやすくなってしまう病態のことを言います。

幼少期の子どもの場合、歩き始めが少し遅いという特徴があります。2歳半を過ぎても両手をあげてバランスを取って不安定に歩いたり、よくつまずいたりすることで気づくことがあります。また、ジャンプを嫌がる傾向も。そして階段を登るときに、手すりだけでなく手をつなごうとしたり、一歩ずつ足をそろえて上り下りしたりします。

図2図3図3

保育園に通い始めたタイミングで、他のお子さんと比較して初めて親が気づいたり、保育園の先生に指摘されたりして発見に至る場合が多くあります。他にも、言葉の発達が遅く、そのことで医療機関等に相談したタイミングで診断されるというケースも。
「成長すれば、できるようになるだろう」と放っておくと、足が硬くなってしまうので、それを防ぎ、進行を遅らせるためにも早期発見が大切です。この病気の治療法は、現在、全世界で開発が活発に行われていますので、早めに小児科へ相談してくださいね。

「脊髄性筋萎縮症」

「脊性筋萎縮症(せきずいせい きん いしゅくしょう)」は、脊髄の中にある運動をつかさどる神経の細胞が徐々になくなってしまう病気です。筋肉に指示を出す運動神経の細胞が失われてしまうので、手足が動かせなり、病気が進むと呼吸することも食べ物を飲み込むこともできなくなります。

図2図3

この病気を早期発見するポイントは、舌や手が細かく「震える」という特徴的な動きです。
手を伸ばしたときに指が細かく震える。舌が細かく波をうつように震える、ということがあれば疑ってください。ただし泣いているときは、病気でなくとも舌が震えて見えてしまうので泣いていないときに観察することが大事です。

「てんかん」

「てんかん」は脳の慢性疾患で、脳の電気活動が乱れることで、意識を失ったり、体が思うように動かなくなったりする「てんかん発作」を繰り返す病気です。全ての年齢に発症しますが18歳未満がほとんどで、3歳以下が最も多いと言われています。
てんかんにもいろいろな種類がありますが、1歳未満の赤ちゃんに多く発症する「点頭てんかん」は、周りが気付きにくいので、詳しく解説します。

「点頭てんかん」は、突然首をまげて、両方の腕を縮めて振り上げる動作を、数秒から数十秒ごとに繰り返します。

図2

てんかんに対する内服薬、ホルモン療法、食事療法など、さまざまな治療法があり、早期発見・早期治療により、知的発達を良好に保てることが期待できます。

「重症筋無力症」

「重症筋無力症(じゅうしょう きん むりょくしょう)」は、通常はウイルスなどの外的侵入者を攻撃する免疫機能が自分の身体を敵と勘違いして抗体をつくってしまい攻撃する自己免疫疾患の一種で、5歳未満に多くみられます。
注意すべきなのは、眼の症状と体の症状の2つ。
眼の症状として、朝にはあまり症状がなく、夕方になるとまぶたが下がり、眼の動きが悪くなってくるので、テレビを見ている時にアゴを上げた姿勢で見ていて異変に気づくことがあります。

また、体の症状として、夕方になるとゴロゴロしてばかり、何度も抱っこを求めてくることがあります。

どちらの症状も夕方にみられるのは、この病気の特徴が「疲れやすさ」であるためです。
神経から筋肉への伝達は、朝の段階ではまだ伝わりやすいのですが、夕方には使い果たしてしまうので症状が出ます。疲れることや運動をたくさんすると、もっと早く症状が出ますし、逆に休息をとると症状が改善します。

この病気は自然に治ってしまうケースもありますが、多くは投薬での治療が可能です。適切な時期に治療することで後遺症が残るリスクを軽減することができるため、早期発見が大切です。「体の疲れやすさ」は、単に「甘えている」「怠けている」と勘違いされがちですので、大人が気付いてあげることが大事です。

図7

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坂本さん、石垣さん、お二人がイベントを通じて伝えてくださったことは、「気になることや疑問に思ったことは、気軽に、そして早めに小児科に相談してほしい」ということでした。「あの時、もっと早く相談していれば…」と後悔するよりも、小さな疑問もその都度相談し解消していってください、という心強いアドバイスもいただきました。
終了間際には、参加者の皆さんから

「わかりやすい解説で、勉強になりました!」
「他の皆さんのご意見が聞けて参考になりました。貴重な機会をありがとうございました!」
「先生の言葉を直接聞けて安心しました」

などの感想をたくさんいただきました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

今後も「すくすく子育て」では、皆さんの子育てに関する悩みやギモンをテーマにしたイベントをお届けしていきたいと考えていますので、どうぞお楽しみに!

図7

 【動画】イベント第二部はこちらでご覧いただけます

こんなときどうする?子どもの異常サイン
~小児科のかかり方&ケガ・病気の予防と早期発見の大切さ~

主催:株式会社NHKエデュケーショナル
特別協賛:日本新薬株式会社

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