「いないいないばあっ!」親子で楽しむヒント ~かくれんぼ~

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0から2歳児を対象に、直接働きかける「映像」と「音」で構成されている「いないいないばあっ!」。その映像と音で感覚を揺さぶることにより、こどもたちの持つさまざまな可能性と能力を引き出すことをねらいとしています。乳幼児の研究者や保育士、小児科医など専門家への取材も行い、親子がより豊かにかかわりあうきっかけとなるように工夫して制作されています。

そんな「いないいないばあっ!」を子育ての中で活用していただく時のポイントを紹介中!親子で番組を楽しんでいただく時のヒントになりますので、ぜひご活用ください。


第3回は、「かくれんぼ」のコーナーについてご紹介します。

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番組には、ちらっと見える体の一部や声・音を手がかりに、「どこに」「だれが」いるかを問いかける「かくれんぼ」のコーナーがたくさんあります。スタジオやロケでの「ワンワンど~こだ?」のあそびやアニメコーナーの「だ~れだ?」などです。

赤ちゃんは、隠れているものについてどのように知覚しているのか、何が赤ちゃんをひきつけるのか、赤ちゃんの認知の発達がご専門の東京大学の開一夫先生に伺いました。

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開 一夫(ひらき かずお)先生
東京大学大学院総合文化研究科教授。
「赤ちゃん学」を専門とし、東京大学赤ちゃんラボを運営。発達認知神経科学の実証研究が国内外で高く評価されている。
主な著書に『日曜ピアジェ 赤ちゃん学のすすめ』(岩波書店)、『赤ちゃんの不思議』(岩波書店)などがある。最近では、絵本の監修も手がけている。「もいもい」、「モイモイとキーリー」、「うるしー」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

赤ちゃんの能力について、こんな研究をご紹介しましょう。

米国ハーバード大学教授で発達認知科学者のエリザベス・スペルキという人は、人間はうまれながらにして生きていく上での基盤となる知識—コア知識(core knowledge)—を持っているとの仮説を提唱しています。たとえば,生後間もない乳児であっても、物体をバラバラに認知しているのではなく、まとまりをもったものとして捉えていることが彼女らの実験で分かっています。

下の図の(a)のように、遮蔽物で真ん中が隠された棒が同時に左右平行に移動する様子を赤ちゃんに見せます。その後、遮蔽物を取り除いて(b)(2本の棒が現れる)場合と(c) (1本の棒が現れる)場合を見せて、赤ちゃんの反応にどんな違いがあるかを調べます。

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すると、赤ちゃんは、(b)の2本の棒が現れた場合をより長く注視します。この結果から、赤ちゃんは、遮蔽物の後ろにはバラバラな2本の棒が動いているのではなく、つながった1本の棒が動いていると知覚していたことが分かります。見えていない部分を自分で補い、まとまりをもった1本の棒だと認知していたのです。そのため「予測に反した」(b)は、「えっ?なんで?」「あれ?おかしい、1本だと思っていたのに2本なの?」と感じて長く注視したのだと解釈できるのです。

こうした実験が示唆するところは沢山ありますが、赤ちゃんの注意を引き出すには我々大人から見ても「当たり前」とは少し違うもの(事)を呈示するのが効果的であると言えるでしょう。ちょっとした裏切り、意外性に赤ちゃんがひきつけられるのです。

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ワンワンやうーたんが、ちらっと見えていた場所からそのまま「ばあっ!」と現れると、「やっぱり、そこにいた!思ったとおり」と楽しめます。しかし時には思っていた場所とは違うところから「こっちでした~!」と現われることも、赤ちゃんにとっては楽しい体験になります。

かべ・ワンワン1かべ・ワンワン2

また「だーれた?」のコーナーでは、一部から全体を「想像」させるようなは映像が使われています。一部の向こうには全体があるはず、ということを分かっているからこそ、赤ちゃんはこうした映像に興味を示すのです。このコーナーでは鳴き声や音も大きなヒントになっています。

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こうした映像を沢山みたからといって子どもの「想像力」が育まれるかどうかは科学的にはまだ証明はされていません。しかし、赤ちゃんだって分かっていることは沢山あるのです。日常のテレビ視聴が赤ちゃんの想像力を育む上でも役立ってくれることを願ってやみません。


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