子どもの発達~基本のき(記憶の発達)

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2016/11/22

出典:まいにちスクスク[放送日]2016/11/22[再放送]2016/11/29

どんどん新しいことを覚えていく子ども。
でも発達途中の小さな子どもの記憶は、大人とは大きく異なります。
今日は「記憶」の発達の基本を学びましょう。

講師:榊原 洋一(お茶の水女子大学副学長・小児科医)

子どもの成長はうれしいけれど、疑問や不安もいっぱいありますよね。
子どもの発達の基本を知って、子育てを前向きに楽しみましょう!

子どもの記憶は「短期記憶」

一度に覚えられる量が少なく、また覚えていられる期間も大人より短い、つまり「短期記憶」が子どもの記憶の特徴です。
生後間もない赤ちゃんでも、毎日お世話をしてくれるママやパパのことはなんとなく記憶していますが、過去にあった出来事を話せるようになる(記憶が定着する)のは3~4歳以降になってから。
そのころになると、記憶を語るために必要な「ことばの理解」や「時間の概念の理解」が発達するためです。

子どもの記憶は「短期記憶」

記憶力は伸ばせる?

人が記憶することのできる容量はもともと決まっていて、トレーニングなどでその量を増やすことはできません。
ただし、もともとの量を最大限に活用できるかどうかで記憶力に差が出ます。

生まれながらにもっている記憶力を最大限に生かすための一番のポイントは「興味」をもつことです。

記憶力は伸ばせる?

興味があると記憶が定着する

たとえば電車が大好きな子どもがびっくりするくらいたくさんの電車の名前を覚えられるのは、興味があるからです。
興味のあることなら、子どもでも長期記憶として定着しやすくなります。

興味があると記憶が定着する

記憶の定着に役立つこと

記憶の容量を増やすことはできなくても、子育ての中で記憶の定着を促すための工夫はできます。

まず「繰り返す」こと。
同じことを何度も繰り返すと記憶として定着しやすくなります。

そして「十分な睡眠」。
眠ることで、短期記憶が長期記憶に変わると言われています。

体の発達と同様に、記憶の発達にも個人差があります。
子どもの「興味」を大事にすることが、持って生まれた記憶力を最大限生かすことにもつながりますよ。


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