離乳食をスムーズにすすめるコツ(4)生後9~11か月ごろ

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2018/02/22

出典:まいにちスクスク[放送日]2018/02/22[再放送]2018/03/01


生後9~11か月ごろの離乳食


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講師:太田 百合子(管理栄養士・東洋大学非常勤講師)
今まで母乳やミルクで栄養をとっていた赤ちゃんにとって、離乳食は食への階段を上がる第一歩。でも、離乳食を始めるタイミングや、栄養バランス、いつあげればいいのかなど、悩むことも多いもの。このテーマでは、離乳食をスムーズにすすめるコツを4つの段階に分けて紹介します。

生後9~11か月くらいの赤ちゃんの食べ方の特徴は?

生後9~11か月になると、赤ちゃんの舌は、前後と上下に加え、左右にも動くようになります。左右に動くことで、食べ物を口の奥に送り、歯茎でつぶすことができるようになります。

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離乳食を与える頻度

これまでは1日2回の離乳食でしたが、この時期になると、大人と同じように1日3度の食事へ切り替えていきます。

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1日3回食に切り替えるタイミングは?

赤ちゃん用のお菓子などを食べさせたときに、口をゆがめて、左右の歯ぐきのどちらかで噛んでいるようなしぐさを見せたら、切り替えのタイミングです。

どんなものを食べさせたらいい?

この時期、与える食材の硬さはバナナを目安にしてください。指でつぶすときに、少し力が必要になる程度です。
与える食材の種類としては、ひじきやレバー、大豆製品やほうれん草、卵などの鉄分を含む食材を意識して取り入れるようにしてください。赤ちゃんには、「貯蔵鉄」という生まれる前に母親からもらい体内に蓄えていた鉄分があります。しかし、生後9か月ごろにはその「貯蔵鉄」がなくなっていくため、貧血になりやすいのです。
また、この時期からはできる範囲で一汁二菜を心がけましょう。
色々な食感を体感することが、かむことや味覚の発達につながります。

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生後9~11か月にオススメの離乳食の作り方

<ほうれん草ののりあえの作り方>
(1)ゆでて軽くしぼった ほうれん草を刻む
ほうれん草は、繊維を断ち切るようにして、細かく刻みます。

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(2)ほうれん草に焼きのりを加える
焼きのりを細かくちぎって、ほうれん草と混ぜます。
ほうれん草はかんでいると苦味が出てきますが、焼きのりのうま味を合わせることで、食べやすくなります。とろみも出てきますよ。

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(3)味付けをする
味付けはしょう油1滴程度で、うっすら感じる程度にとどめましょう。

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<離乳食用肉じゃがの作り方>
毎回の食事を、赤ちゃん用と大人用を分けて作るのは大変ですよね。そんなときは、大人用の料理から、味の薄い部分を取り分けると楽になります。今回は、大人用の肉じゃがを取り分けた離乳食を紹介します。

(1)具だけを取り出し、小さめに刻む
出来上がった大人用の肉じゃがから、具だけを取り出し、食べやすい大きさに刻みます。
玉ねぎは繊維を断ち切るようにして刻むと食べやすくなります。

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(2)少量のお湯を足して味を薄める
大人の料理から取り分ける場合は、少量のお湯を足して味を薄めましょう。

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離乳食を与えるときのポイント

赤ちゃんが1日3回食に慣れてきたら、なるべく親も一緒に食べるようにして、楽しい雰囲気の中で食事をすることを習慣づけましょう。


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