妊娠中の素朴なギモン ―はじめてのつわりから二人目妊娠まで―

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10か月という短い時間の中で、体に劇的な変化が訪れるマタニティ期。赤ちゃんの到来にワクワクしたり、急に不安な気持ちに襲われて涙を流したり。体だけではなく心も大きな変化にさらされるこの時期は、様々な心配ごとや疑問が尽きないものですよね。

これまでの「すくすく子育て」では、妊娠中のよくある疑問とお悩みに、専門家のみなさんから回答をいただきました。今回は、妊娠初期から2人目妊娠まで、代表的なお悩みとその答えをご紹介します。


妊娠中に心がけることは?

食生活や自分の体重管理に加え、リラックスすることで血流を良くして

2500gに達しないと低出生体重児と言われますが、その要因はいろいろ考えられます。お母さんの体格や遺伝が関係する場合もあるし、胎盤やヘソの緒の状態による場合もあります。胎盤やヘソの緒といった要因は避けることがむずかしいですが、たとえばお酒やタバコなどはお母さんの意識次第で避けられるリスクです。同じく、過剰なダイエットも良くないと言われているので、食生活とお母さん自身の体重管理は妊娠中に気をつけてほしいポイントです。

またなるべくリラックスした時間を持つことも大切。リラックスすることで全身の血行が良くなり、胎盤にも血液がたっぷり流れて赤ちゃんに栄養がいきやすくなるという効果があります。
(専門家:笠井靖代さん)

家でできるつわりの対処法は?

食事は少量を何回かに分けて。ビタミンB6やツボ押しも有効です

つわりの原因ははっきり解明されていませんが、胎盤から出るホルモンの影響で胃の筋肉が緩み、食べ物を消化する能力が落ちている状態なので、一度にたくさん食べると吐き気を感じやすくなります。
食事を何回かに分け、1回に食べる量を少なくしましょう。またバナナやナッツ類に含まれるビタミンB6 、ショウガにもつわりを軽くする効果があることが最近の研究でわかってきました。そのほか、つわりに効くツボを指圧するのも有効です。



そして一番大切なのは、がんばり過ぎないこと。なるべくリラックスして過ごすように心がけましょう。つわりのときはパパもしっかりとサポートしてあげてください。
(専門家:笠井靖代さん)

妊娠出産で体質が変わる?

妊娠中の体調トラブルはホルモン変化が引き起こす一時的なもの

妊娠中は体内のホルモンバランスが急激に変わるため、全身にさまざまなトラブルが起きやすくなります。妊娠性痒疹も、ホルモンの影響で皮膚が過敏になることが原因で、妊婦の約30%に症状が出るとされています。肌を刺激から守るため、肌着を自然素材のものにしたり、保湿クリームなどでしっかりとスキンケアをしましょう。こうしたホルモンの影響は一時的なもので、通常は産後半年から1年くらいで元の状態に戻り、体質そのものが変わるということはありません。産後しばらくしてから出る症状については、何か別の要因が関係していると考えられます。
(専門家:笠井靖代さん)

これってマタニティブルー?

バースプランを作ったり、地域の助産院などへ相談して不安解消を

妊娠中のホルモンの変化はメンタル面にも影響するため、気持ちが不安定になります。ひとつの対処として、「バースプラン」を作ることをすすめています。
これは妊娠中や出産後の生活についての計画書で、不安や心配事を書き出してその解決法を考えたり、子育て中のサポートをどうするかなど、赤ちゃんとの生活について妊娠中から考え、将来の見通しを立てることが目的です。書くことで漠然とした不安が明らかになり、夫婦や家族の話し合いにも役立ちます。

このほか、地域の保健センターや児童館、近所の助産院などで相談するのもいいと思います。話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になるし、生活上のアドバイスも受けられます。
(専門家:笠井靖代さん)

2人目がほしいけど・・・

産後、ママの体調が整うまでの期間はおよそ1年

最初の妊娠出産の経過がどうだったか、また夫婦のライフスタイルなどによっても2人目の望ましいタイミングは変わってきますが、出産で消耗した体力が回復し、ホルモンバランスが整うには産後1年くらいかかります。
母体のことを考えた場合は出産後、次の妊娠まで1年以上あけることが望ましいとされています。
(専門家:笠井靖代さん)

いかがでしたか?疑問・不安を解消するヒントになればうれしいです。大変だけれど短い妊婦生活、日々大きくなっていくお腹に幸せを感じながら過ごすことができますように!

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