親子の楽しい時間が子どもの豊かな心を育む すくコムxことばの杜 「読み聞かせの時間」
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イベント情報
第3回読み聞かせ講座&すくコム交流会
イベントレポート
 
【日時】 2008年11月15日(土)
【時間】 13:00〜
【場所】 こどもの城ホテル 研修室 906
【講師】 広瀬修子(LLPことばの杜)
【協賛】 日本マクドナルド株式会社

これまで3回にわたり、《こどもたちのことばを育てる》をテーマに開催してまいりました、すくコム×ことばの杜×千葉大学藤川研究室の共同研究による「読み聞かせ講座」も、ついに最終回をむかえ、たくさんの親子の皆さんにご参加いただきました。
 
第4回 ことばの杜 読み聞かせ講座




今回のテーマは「子どもに伝える読み聞かせ」。はじめに、講座の監修を務められた千葉大学教育学部准教授の藤川大祐先生よりご挨拶をいただき、「講師である広瀬さんの子育て経験や、絵本との出会いなどのお話をうかがいながら、絵本の中の言葉がもつ伝える力、親が子どもに読み聞かせることの意味について考えていきましょう」と講座の説明がありました。

続いて広瀬さんから、会場皆さんに、『子育てを後から思うと、生まれてから数年の、手がかかって大変な時が、実は一番思い出に残るもの。この時期に親が読み聞かせをすることで、子どもの心に親のぬくもりの記憶を残すことがとても大切だと思います。
読み聞かせは、本の中の作家が選びぬいた宝物のような言葉にのせて、親が子に思いを伝えることができるすばらしい時間です。本の中身を伝えるということと同時に、親の心も伝えられるからこそ、絵本を読んであげるということが親子の関係をつくる上で大切なことではないでしょうか』と、ご自身の子育てを振り返りながら、温かいメッセージをいただきました。

今回、広瀬さんが選んだ絵本は「もりのなか」です。
ぼくという主人公がぼうしをかぶり、らっぱをもって、森のなかに散歩にでかけ、次々と動物が増えて行列になっていきます。主人公の目線で描かれたこの絵本は、見ている子ども達を連れていってくれます。広瀬さんの静かな声が本の言葉を拾いはじめると、たちまち大人も子供も、物語の世界にすーっとひき込まれ、白黒の素朴なタッチの絵本ですが、子ども達が主人公に同化する視点で作られている優れた作品でした。

その後、絵本が配られ、親子による読み聞かせワークショップのはじまりです。広瀬さんや藤川先生が会場をまわり、個別にアドバイスをする中、ママのおひざに座ったり、そばから覗き込んだりしながら、親子で読み聞かせを楽しんでいました。

親としては、子どもが気に入る絵本に行き着くまでが悩みですが、それについて藤川先生からお話がありました。
「絵本と出会ったら、その時の子どもの様子をよく見ていること、気に入っていれば目をこらしてずっと見ていたり、ページをどんどんめくっていく。絵本選びは、日頃から子どもを観察していれば、自然にその子が好きな本を探し当てることができる。子どもを観察する上で大切なのは、読み聞かせのときも同じで、子どもがまだ絵を見ているのにめくったりせず、子どものペースを守ることが大事」ということでした。
大切なのは、親がリラックスして、子どもに愛情を伝える時間として、楽しんで読み聞かせをしてほしいという言葉でしめくくり、第4回の講座を終わりました。

 
第2部 すくコム交流会

元気なお子さんが多かった今回、大人のお話にちょっと退屈気味のチビッコたちが、にぎやかに遊ぶ中、ご家族で参加され、絵本のこと、読み聞かせのこと、お子さんのやんちゃぶりなどについて、楽しく話がはずみました。上は小学校中学年の親子も参加していたので、異年齢の子どもをもつパパやママとの交流も盛んでした。

 
参加されたすくコム会員の皆さんに聞きました!

小林さんご夫妻 
舜くん(5か月)

(ママ)子どもが生まれて5か月で読み聞かせはまだこれからですが、私が幼い頃、母に読んでもらっていた絵本が最近見つかって、驚いたことがありました。今でも、当時読んでもらった記憶が残っていて、今日の広瀬さんのお話はとても興味深く聞くことができました。母から受け継いだこの絵本、今度は私がわが子に読んで伝えていきたいと思います。


武井さんご夫妻
渉太朗くん(4才) 慎之介くん(1才8か月)

(パパ)上の子1人だったときは、読み聞かせもできたのですが、上が読んで、といってきても、下の子が邪魔をしてしまうんです(笑。)男の子ふたりなので、今の大変が先にきて、なかなか余裕がないのですが、さっきのお話で、小学校の低学年までの親子関係が大事とのことでしたから、もうちょっとがんばらないといけないなと思いました。
 
広瀬修子さんのコメント

4回目の今日、本当に大勢の皆さんにご参加いただけて良かったと思います。
この頃、電車の中などで、お子さんがちょっと騒いだりすると、冷たい視線を感じることがありますね。そんな世の中ですから、この講座のように気兼ねなく親子連れで参加できる場は、今の親子にはもっと必要なのかもしれないと感じました。
今日読んだ絵本は、日本では40年くらいの長い間読み継がれている本ですが、案外ご存知の方が少なかったですね。
情報は氾濫しているようでいて、ご自分のお子さんにぴったりの絵本を選ぶのは難しいものです。ぜひこうした講座などでの、いろいろな本との出会いをヒントに、本の世界を通した親子のふれあいを深めていただけたらと思っています。


藤川大祐先生のコメント

この講座をはじめる前、伝えなければいけないのは「読む技術」ではないかと考えていました。つまり選ばれた「言葉」をそのまま正確に読むこと、変な演出や節をつけずに書かれている「言葉」を伝えることです。もちろんそういう技が大事なのは確かなのですが、それよりも今回すばらしいなと思ったのは、アナウンサー経験の長い講師のみなさんが、親子の皆さんに真摯に向き合ってくださり、言葉を使ったコミュニケーションの大切さを感覚として伝えようとしてくださったことです。言葉のプロである講師の皆さんが思う「読み聞かせ」の真髄が、きっとご参加の皆さんにも伝わったと思います。今日もお話しましたが、読み聞かせというのは、単に本を読むということ以上に、親子でふれあいの時間をもつことが大事です。そういう意味でも、多数の親子にご参加いただいて、こうしたあたたかな交流の場をもてたこの講座はとても有意義だったと思います。

読み聞かせ講座で実演された絵本「もりのなか」は、
「ことばの杜セレクション」のページでご紹介しています。