親子で楽しむ絵本(4)絵本なんでも相談

クリップ
クリップ

4

2018/04/05

出典:まいにちスクスク[放送日]2018/04/05[再放送]2018/04/12


絵本なんでも相談

子どもの心の発達に詳しい秋田喜代美さんが、絵本の読み聞かせに関するお悩みに答えます。


講師:秋田 喜代美(東京大学 大学院教授[教育心理学]) 

子どもに絵本を読んであげたいけれど、「読み方はこれで大丈夫?」と疑問に思うことはありませんか?
そこで今回は、子どもの年齢に応じた親子での絵本の楽しみ方を紹介します。

[質問1]
絵本に関心がない子どもに関心をもたせるにはどうしたらいい?
(1歳3か月の男の子のママより)

[回答]
例えば、虫や車が好きな子どもに、いくら物語を読んでも興味を示さないということもあります。
子どもが何に関心を持っているのかということを注意深く見て、関心に合うものを一緒に読んであげることが必要です。
アニメなどのキャラクターも、子どもが好きなのであれば、1つの絵本への入り口です。

今はなかなか絵本に関心を持たなくても、関心を持つ時期が来るのを待ってみましょう。
幼稚園など集団生活に入り、友達と一緒に絵本を見合うようになると、「参加してみよう」と思うようになる子どももいます。焦ることはありません。


[質問2]
外国語の絵本の読み聞かせは早すぎますか?
(2歳の女の子のママより)

[回答]
外国語の絵本を読む場合、「外国語を教えるために読む」「犬を見たらドッグと言いなさい」など、指導をするために使うのではなく、違う活用の仕方をしてみましょう。
例えば、絵本の中に出てくる動物の鳴き声に注目し、「犬の鳴き声は日本ではワンワンだけど、英語ではバウワウだね」「ネコの鳴き声もニャーニャーじゃなくてミューミューだね」という違いを楽しむことができます。
このように、音の響きや絵など、作品そのものを楽しみながら、外国語の本をうまく利用したり味わったりしてみてください。


[質問3]
何歳まで読み聞かせしてあげればいいですか?
(5歳の男の子のママより)

[回答]
子どもが文字への興味を持ち始めるのは、4歳後半~5歳以降です。
拾い読みをして知っている字を読んだり、読んでもらったのを覚えていて、たどりながら言うといったことをするようになります。
しかしまだ、文字のほうに注意が行くと「お話の流れ」「図鑑のだいごみ」などを楽しむことができません。
そのため、やはり「お話の世界」「絵本の世界」を楽しむためには、親が読み聞かせをすることが必要です。
せめて小学校の中学年くらいまでは、子どもと一緒に絵本を見る機会、読んであげる機会を作ってあげてください。


絵本により親しむために

絵本により親しむために、地域の図書館を活用しましょう。
図書館はさまざまな良い絵本に出会えます。何冊か借りてみて、子どもが気に入ったら購入してみてはいかがでしょうか。
図書館には、絵本のオススメリストがあったり、読み聞かせ会も開かれているので、参考にしてみてください。
赤ちゃんから利用カードを作ることができるのも、嬉しいポイントです。



読み聞かせはパパにもオススメ

読み聞かせはぜひパパも、積極的に関わってみてください。
「イクメンは読みメンから」というキャッチフレーズがあります。これは「育児に携わるためにはまず絵本から入るといいよ」という意味です。
同じ絵本でもママが読むのとパパが読むのでは、読み方が違いますし、読みながら子どもと交わす会話も違います。
子どもとの関わり方がわからないというパパもぜひ、読み聞かせで活躍してみてください。


 
 
読み聞かせができるのは、長い子育てのほんのわずかな時間です。
楽しい時間を作ってくださいね。


同じ週に放送された番組記事


まいにちスクスクの番組ロゴ
 
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら


PR

×     閉じる