第1回 赤ちゃんの歯を育てよう!
■赤ちゃんの歯をむし歯にしないための4つのポイント
赤ちゃんの歯を健康に保つためには、まず第一に「むし歯予防」です。「むし歯」は、むし歯菌がプラーク(歯垢)の中で食物の糖分をエサに酸を出し、その酸がエナメル質を溶かしてしまった状態のことです。むし歯の予防には、以下のようなポイントをおさえたケアが大切です。
●歯みがき
むし歯の原因であるプラーク(歯垢)を取り除いておくことが、むし歯リスクを低くする基本。さらに、歯がミネラルなどの栄養分をスムーズに取り込むためには、歯の表面を清潔にしておくことも大事です。前歯が生えたら、歯みがきレッスンを開始して、遅くとも乳歯の奥歯が生えるころには、きちんと習慣にしておきたいものです。
●食生活
食事をした後は、食品の糖分をエサにむし歯菌が酸を出し、口の中がむし歯になりやすい環境になります。酸性になった口の中を中性に戻すには、だ液をたくさん出すことです。口の中が中和されると、食後に溶け出したミネラルも歯に戻ります(再石灰化)。歯の健康には「食間をあけて、口の中を中性に戻す"歯のメンテナンスタイム"をとる」「だらだら食べないこと」です。また、だ液をたくさん出す食事、よく噛むメニューも歯のためによいことです
●歯科健診(定期健診)
赤ちゃんの歯が生えたら年に2〜3回の歯科健診を受けることは大切です。1歳半になると、多くの自治体で赤ちゃんの歯科健診や歯みがき指導を行っていますが、それよりも前の段階で専門家のチェックを受けておくことが望ましいのです。また、ほとんどの自治体で、乳幼児の医療費の一部負担金を補助してくれます。赤ちゃんがむし歯になる前に、小児歯科のアドバイスを定期的に受け、予防しておけば安心ですね。
※月齢によっては受け付けていない医院もあるので、事前に歯科医院に電話で問い合わせてから受診しましょう。
●むし歯にならないためのプラスアルファ
むし歯予防という意味では、さらに積極的な方法があります。それはフッ素やキシリトールの利用です。
・フッ素
フッ素は、歯のエナメル質をより強くする作用があります。本来、歯はだ液からミネラルを取り込んで、歯を強くしたり食事の影響で損なった歯の表面を修復(再石灰化)したりしますが、そのときにフッ素も同時に取り込むと、むし歯の酸に負けない、より強いエナメル質をつくることができるのです。歯科でフッ素を塗ってもらったり、毎日の歯みがきにフッ素入りの歯みがき剤を使うことは、むし歯予防に効果的なのです。
・キシリトール
キシリトールは天然の甘味料ですが、むし歯菌が食べても酸を出せないので、むし歯の原因になりません。それだけではなく、むし歯菌の活動を抑えたり、むし歯菌の巣であるプラ−クを取りやすくするので、むし歯菌対策としても効果があります。また、キシリトールは、だ液の中のカルシウムと結びついて歯に運び、歯のカルシウム吸収を助けたり、だ液の分泌を促し、歯のメインテナンスである再石灰化を促進する効果もあるのです。つまり、歯みがきに加えてキシリトールを利用することで、さらに効果の高いむし歯予防ができるのです。
≪キシリトールってなに?≫
キシリトールは、白樺などに含まれる天然甘味料ですが、もともとは医療の分野でカロリー源として点滴などに利用されていました。1970年代からフィンランドでキシリトールのむし歯予防効果の研究がはじまり、フィンランドやアメリカでキシリトール入りのガムが販売されました。1983年にWHO(世界保健機構)で食品としての安全性が確認され、日本でも1997年から食品添加物の指定をうけ、今日ガムやタブレットが店頭にならんでいます。
ずっと歯を健康に保つために大切な、
●正しい歯みがき ●フッ素を使った歯質強化 ●規則正しい食生活 ●定期健診に「キシリトール」をプラスした、5つのポイントをわかりやすく四葉のクローバーで表しています。ぜひ、覚えて、むし歯予防に役立ててくださいね。
