赤ちゃんの目 〜赤ちゃんがかかりやすい目の病気〜
赤ちゃんがかかりやすい目の病気について、えだがわ眼科クリニックの枝川宏先生にお話をうかがいます。
「よく手で目をこする」「目やにや涙の量がいつもより多い」など、赤ちゃんの目の様子がいつもと違うと思ったら、目の病気の可能性もあります。以下に気をつけたい病気を紹介しますので参考にしてください。そして、「赤ちゃんの目の様子がおかしいな」と思ったら、なるべく早く専門医を受診しましょう。
■眼窩下垂(がんかかすい)
赤ちゃんの上まぶたが下にたれて、目が開きにくくなるトラブルです。主な原因は、先天性の場合、まぶたを持ち上げる筋肉の発育不良、後天的な場合は、まぶたを持ち上げる筋肉や神経のトラブル、まぶたの腫れ、腫瘍によるのもので、まぶたが開かなくなることもあります。まぶたが開かなくなると、両眼で見る能力の発育が妨げられ、さらに斜視、弱視、乱視、左右の視力が極端に違ってしまう「不同視」になることもあるので、早期の治療が大切です。
■網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)
乳幼児の網膜にできる悪性腫瘍です。1万5千〜2万人に1人の割合で発症します。目が見えなくなるだけでなく、体のほかの場所に転移すると命にかかわることもありますので、万一のために基本的な知識をもっておくといいでしょう。自覚症状はほとんどありませんが、発病した赤ちゃんのうち7割が瞳が白く(白色瞳孔)見える症状が出ます。(ただし、瞳が白くなるだけでは他の病気のこともあります。)
発病の時期は、両目の場合だとだいたい生後6〜8か月、片目の場合は1〜2歳で発病します。3歳を過ぎると少なくなります。
■先天性鼻涙管閉塞
「涙腺」という涙の工場からでてきた涙は、目を潤して、10%は蒸発し、残りは鼻へ流れます。これは、その鼻へ流れるための管(鼻涙管)がつまる病気です。症状としては、涙が鼻へ流れないためにあふれてしまうので、目が潤んだ状態になります。通常、この鼻涙管は胎児のうちに(6〜8か月)開通しますが、新生児のうちなら簡単な手術で済むので、早めに専門医を受診してください。