赤ちゃんの目 〜赤ちゃんの見る力を育てよう〜

澄んでいて、きれいな赤ちゃんの目。でもその目がちゃんと段階を踏んで発育しているのかどうか、外からではよくわかりません。そこで、知っておくと安心な「赤ちゃんの目の発達」について、えだがわ眼科クリニックの枝川宏先生にお話をうかがいました。

人間が「ものを見る」ためには、目だけではなく、目から入った情報を分析する脳のシステムが必要です。赤ちゃんの目と脳を育てるには何が大切なのでしょうか?

■「見る」という行為は目と脳の共同作業

生まれたばかりの赤ちゃんは、光には反応しますが、目はほとんど見えません。「見る」というのは、総合的な能力で、目の構造が完成しているだけでは不十分なのです。目から入った映像を脳で解析できてはじめて「見えている」ということになります。そのためには、目を育てると同時に、赤ちゃんの脳の中の「ものを見るシステム」を育てていかなくてはなりません。
そこで、赤ちゃんに様々なものを「見せる」ことが重要になってきます。日常生活のなかで目にする、お散歩の風景や、きれいな色のおもちゃ、家族の顔といった赤ちゃんの目から入るさまざまなビジュアル情報が、脳を刺激しつづけることで、徐々に視神経が発達し、脳細胞が育っていき、少しずつ「ものを見るシステム」が形づくられていきます。

■「見るシステム」の発達は8歳までが勝負

目の構造上の完成は5歳頃ですが、目と脳をむすぶ「見るシステム」の完成には、生後すぐから8歳くらいまでかかります。もし赤ちゃんの目になにかトラブルがあり、目からの映像情報がちゃんと脳に伝わっていないと、「見るシステム」がうまく育たず、将来視力が出なくなることもあるのです。ですから、トラブルはなるべく発達の早い段階(6歳くらいまで)で発見し、治療することがとても大切です。そういった点からも、日頃から赤ちゃんの目の発育に注目していただきたいと思います。

■赤ちゃんの目の発達をチェックするには?

3歳までは、いわゆる大人がするような視力検査ができないので、赤ちゃんがどのくらい見えているのか数値的にはわかりません。ですが、目や脳の「見るシステム」が育っているかどうかは、自治体の乳幼児健診でチェックできるように配慮されています。特に1歳半健診と3歳児健診は、目の問題を早期に発見するチャンスですから、積極的に健診を利用しましょう。