耳のトラブル
赤ちゃんが不機嫌なとき、耳のトラブルが原因のことがあります。気づかずに見過ごしてしまいがちな、耳のトラブルについて、鈴木先生に伺いました。
■熱のあと耳に手をやる、他に原因が思い当たらないのに不機嫌なのは耳が痛いからかも?
熱が出たあと、耳をさわるしぐさが多かったり、不機嫌な状態が続くときは、耳の病気の可能性があります。赤ちゃんは耳が痛くても訴えることができないので、ママは注意してあげてください。赤ちゃんにおこりやすい、主な耳の病気には次のようなものがあります。
(1)急性中耳炎
かぜのウイルスが、鼻→のど→耳管(のどと耳をつなぐ管)を通って、鼓膜の内側のエリアである<中耳>に侵入し、炎症をおこす病気です。赤ちゃんはうまく鼻をかめないため、鼻水の中の菌がのどを経由して耳にいってしまうことが多く、また耳管も大人よりも太くて短く、水平になっているため、とくに感染しやすくなっています。かぜの治りかけのときにかかりやすいので注意してください。
治療では、抗生物質が処方されます。症状が軽くなったからといって服用をやめてしまうと、細菌の勢いがぶりかえして再発するので自己判断で薬の服用をやめないでください。また、鼓膜の内側に膿がたまるとひどい痛みを伴います。痛みがひどいと、鼓膜を切って膿をだすこともあります。(鼓膜は切っても数日で元に戻ります)
一度かかるとくり返す傾向があるので、かぜをひいときは耳のチェックをしてください。また、耳に水が入ると耳が痛くなるので入浴は控えましょう。
★急性中耳炎のサイン
- □風邪を引いている(鼻水がでている)
- □しきりに耳に手をやる(耳を痛がる)
- □長期間機嫌が悪い
- □耳だれ(耳から膿が出ている)がある
- □38度以上の熱がある
(2)滲出(しんしゅつ)性中耳炎
急性中耳炎のあと、耳の分泌液(膿ではない透明な液)が鼓膜の内側にたまる病気です。中耳炎の治療が不十分なときにおこります。聞こえが悪くなるので、中耳炎のあとに「名前を呼んでもふりむかない」などの様子がある場合は、耳鼻科を受診しましょう。
(3)外耳炎
耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」が細菌感染で炎症をおこす病気です。耳掃除などで傷がつき、耳にできた湿疹をかいたところに細菌が入ったり、汚れた水や吐いた乳が耳に入っておこります。耳鼻科を受診して、処方された抗生物質の服用、軟膏や点耳薬を使って治療します。炎症のある間は、おふろは控えてください。
★外耳炎のサイン
- □耳をひっぱると痛がる
- □耳の穴を指でおすと痛がる
- □耳だれがある
- □耳から血の混じった膿がでている
■耳の掃除について
赤ちゃんの耳を掃除するときは、細めの麺棒を水でしめらせて、円を描くようにそっと見える範囲で耳の穴をなでます。入浴後の湿り気のあるときがいいでしょう。赤ちゃんの外耳は傷つきやすいので、耳垢がとりにくいときは無理をせず、ときどき耳鼻科に行って「耳のケア」をしてもらいましょう。